2022年の電力料金値上げ対策#2:「蓄電池」 or 「V2H+EV」どっち?

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2022年の電気料金値上げは危機感を感じる勢いですね!
各ご家庭で何らかの対策を考えている方も多いと思います。
我が家も「どうするべきか?」と考えを巡らせている家庭の一つです。
・太陽光発電の設置を考えている方
・太陽光発電は設置済みだけど、FIT終了に向けて自家消費を高めたいと考えている方
・自家消費を高めるために「蓄電」を考えている方
「蓄電」として、EVが良いのか?蓄電池が良いのか?悩まれている方

我が家の「蓄電」に対する考え方を検討してみましたので、条件が当てはまる方は参考にしてみてください。
また、条件が当てはまらないにしても「考え方」は参考になるかもしれません。
少しでもお役に立てれば幸いです。

この記事のポイント

<結論>
「蓄電池」 or 「V2H+EV」どっちが優れる?
我が家の答えは「蓄電池」と判断した。
(電気料金の値上げに対するリスク回避と初期投資額回収のバランス)

  • 「蓄電」に対する条件の整理
  • 「V2H+EV」のメリット
  • 「EV」にかかる維持費の整理(NISSAN:サクラ、NISSAN:リーフ)
  • 「蓄電池」と「V2H+EV」の削減効果の比較(初期投資額の回収検証)
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目次

「蓄電」に対する条件の整理

我が家では「蓄電」は必要と判断しました。
また、容量に関しても「15kWh」程度必要と考えています。

消防法により、リチウムイオン蓄電池は4800Ah未満(17.76kWh未満)しか設置できません。
正確には、毎年の点検を受けることで設置は可能のようですが、現実的ではありませんね。

太陽光発電蓄電の必要性を検討した記事は下記になります。

「15kWh」はEVであれば軽EVでも楽々クリアできる容量です(NISSANサクラは20kWh)。
一方で蓄電池で15kWhに対応しようとするとかなりの初期投資が必要になります。

「蓄電」の条件
  • 容量:15kWh程度
  • 停電時もお家全体をカバーできる「全負荷タイプ」
  • 太陽光発電の余剰電力で充電し、夜間に放電することでオフグリッドを目指す
    EVであれば基本的に接続状態を維持する必要がある

我が家の現状ですが、夫婦でガソリン自動車を1台を所有しています。
EVの導入は純増することになります。
よって3番めの条件である「EVの接続状態維持」は可能と考えています。

「V2H+EV」のメリット・デメリット

V2H…?と聞き慣れない言葉に感じる方がいらっしゃるかもしれませんね。
一言でいうと、EV(電気自動車)を巨大なモバイルバッテリーにしてしまう装置です。

V2Hとは、”Vehicle to Home”(車輌から家へ)の略で、EV(電気自動車)とお家を繋げることで、お互いの電気を共有することです。
例えば、
・太陽光発電で発電した電気をEVに充電したり
・EVの電気をお家で使ったり
することができます。

そんなV2Hですが、メリット・デメリットを整理しておきましょう。

V2H+EVのメリット
  • 大容量の蓄電池を有する
  • 1kWhあたりの単価は「家庭用蓄電池」に比べて割安
  • 車としての利用価値もある
  • ガソリン代の節約につながる
  • 劣化しても交換が容易(車両乗り替え)
  • 上記のことから技術革新(全固体電池など)に対して追従しやすい
  • 災害時に外部(充電ステーション)から電気を持ち込める
V2H+EVのデメリット
  • 導入費用がかかる(家庭用蓄電池も同様)
  • 維持費が多くかかる(後述)
  • V2Hの機種によっては消費電力が多い

※直流から交流、交流から直流への変換時には変換ロスが発生致します。また、充放電時には、家電製品同様にEVパワー・ステーション本体や車両側で一定の内部消費電力が発生します。

出典:ニチコンHP
  • EVとして使用するとお家の蓄電池としては機能しない
  • 現状はきめ細かい制御が苦手
  • 技術革新途中である

これらのメリット・デメリットを理解して選択する必要があります。

「EV」にかかる維持費の整理(NISSAN:サクラ、NISSAN:リーフ)

EVはガソリン自動車に比べて維持費がかからないといわれています。
具体的には自動車税がお安かったり、オイル交換が不要だったりなどです。
しかし、自動車としての役割を維持するためには、どうしても維持費はかかってきます。

EVの維持費
  • 自動車税
  • 任意保険
  • 車検(自賠責保険、法定費用含む)
  • メンテナンス
  • EV乗り替え

NISSANのサクラ(軽EV)とリーフ(普通車EV)それぞれの維持費を確認してみます。
前提条件として、サクラは新車で購入、リーフは中古車を想定しています。
また、10年で乗り替えを想定した計算を行いました。

NISSAN:サクラの維持費

自動車税

サクラはEVですが、ガソリン自動車同様に税金(10,800円/年)がかかります。
ただし、初年度は非課税、2年目は75%が軽減されます。

・1年目:0円/年
・2年目:2,700円/年
・3年目以降:10,800円/年

任意保険

20等級の場合:15,710円/年

<条件>
・年齢は30歳以上
・免許はゴールド
・年間走行距離3,000キロ
・対人対物賠償無制限
・車両保険なし

※ソニー損保の見積りサイトで検証

車検

初回車検は3年目、以降は2年毎に実施
費用は42,840円程度のため、年平均で21,420円(初年度は除く)

<内訳>
・基本料金:15,010円
・自賠責保険料:19,730円
・自動車重量税:6,600円
・印紙代:1,500円

※RakutenCarの全国平均値

メンテナンス

洗車、消耗品交換(ワイパーなど)を想定
費用は、10,000円/年程度

乗り替え

10年に1度の下取りなどを活用した乗り替えを想定
費用は1,500,000円

NISSAN サクラ 維持費

NISSAN:リーフの維持費

自動車税

乗用車の自動車税は排気量によって区別されています。
税額は25,000円(排気量1.0L以下)から110,000円(6.0L超)の10段階です。
EVにはエンジンが無いため排気量は存在しませんが、1.0L以下の25,000円/年が適用されます。

任意保険

20等級の場合:21,010円/年

<条件>
・年齢は30歳以上
・免許はゴールド
・年間走行距離3,000キロ
・対人対物賠償無制限
・車両保険なし

※ソニー損保の見積りサイトで検証

車検

車検は2年に1度必須で必要
1回あたりの費用は62,100円程度のため、年平均で31,050円

<内訳>
・基本料金:15,890円
・自賠責保険料:20,010円
・自動車重量税:24,600円
・印紙代:1,600円

※RakutenCarの全国平均値

メンテナンス

洗車、消耗品交換(ワイパーなど)を想定
費用は20,000円/年程度

乗り替え

10年に1度の下取りなどを活用した乗り替えを想定
費用は1,500,000円

NISSAN リーフ 維持費

EVの維持費まとめ

EV2車種(NISSAN:サクラ、NISSAN:リーフ)の維持費を確認しましたが、両車両を比較すると下記のようになります。

EV 維持費

乗り替え費用を除くと下記のようになります。

EV 維持費

やはりサクラは軽自動車ということで、乗用車のリーフに比べて維持費が抑えられることが分かりますね。

EVの維持費まとめ

<乗り替えも加えたEVの維持費>

✔10年目

  • NISSANサクラ:2,017,560円
  • NISSANリーフ:2,470,600円

✔20年目

  • NISSANサクラ:4,096,860円
  • NISSANリーフ:4,941,200円

<乗り替えは除くEVの維持費>

✔10年目

  • NISSANサクラ:517,560円
  • NISSANリーフ:970,600円

✔20年目

  • NISSANサクラ:1,096,860円
  • NISSANリーフ:1,941,200円

サクラとリーフでは蓄電容量も異なるので、家庭用の蓄電池としての役割とのバランスで考える必要がありますね。
(サクラ:20kWh、リーフ:40kWh←年式・モデルによって異なる)

「蓄電池」と「V2H+EV」の削減効果の比較(初期投資額の回収検証)

下記の記事で太陽光発電の設置と蓄電池の効果についてまとめています。
我が家の場合は「太陽光発電+蓄電」が電気料金の値上がりに対して超鈍化することを検証済みです。

では、蓄電方法としては、「蓄電池」が良いのか?「V2H+EV」の方が良いのか?
EVに関しては自動車としての価値もあり一概に比較は難しいため、費用面のみにスポットを当てて検証してみます。
下記は暫定の投資額です。

投資額(暫定値)
  • 太陽光発電:2,000,000円
  • 太陽光発電+蓄電池:4,000,000円
  • 太陽光発電+V2H+サクラ:5,000,000円
    ・太陽光発電+V2H:3,050,000円(CEV補助金を適用)
    ・サクラ:1,950,000円(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金を適用)
  • 太陽光発電+V2H+リーフ:4,850,000円
    ・太陽光発電+V2H:3,050,000円(CEV補助金を適用)
    ・リーフ(中古):1,800,000円

太陽光発電、蓄電池の条件

太陽光発電システム

年間発電量:7,475kWh

  • 発電容量[kW]:7.5
  • パワコン定格容量[kW]:4.95
  • 屋根傾斜角[°]:14.04(2.5寸)
  • 方位角[°]:135
  • 温度損失[%]:10,15,20
  • パワコン損失[%]:5
  • その他損失[%]:5
  • 劣化損失[%/年]:1
  • パワコン交換:15年(25万円と仮定)
蓄電池システム
  • 蓄電池容量:15kWh(HUAWEI:LUNA2000)
    maxeon(パネルメーカー)のカタログでは「20年保証」の記載あり

現状の電気料金を推移した場合

<電力関係の条件>
・電力料金プラン:スマートライフS
・燃料費等調整額:9.72円/kWh(2022年11月@関東エリア)
・再エネ賦課金:3.45円/kWh(2022年11月)
・売電単価(FIT):16円/kWh(2023年に太陽光発電を設置した想定)
・売電単価(FIT終了後):8円/kWh

蓄電池あり

削減効果(グラフの傾き)は一番大きいですが、投資額が大きく20年で見てもペイできません。

太陽光発電のみ

「蓄電池あり」に次いで削減効果が大きく、投資額も一番少ないため約13年でペイできます。

太陽光発電+V2H+サクラ

「蓄電池あり」と比べると維持費の影響で削減効果が目減りしています。
9年目までは削減効果が2番目ですが、乗り替えを想定すると削減効果は相殺するレベルです。
逆の見方をすると「削減効果を活用して自動車を保有できる」ということも言えます。
このグラフには織り込まれていませんが、ガソリンを使用しない移動手段としての効果もあります。

太陽光発電+V2H+リーフ

リーフの維持費は大きく削減効果も大きく目減りしています。
乗り替えを想定すると10年目にはマイナスに落ち込みます。
逆の見方をすると「削減効果を活用して自動車を保有できる」ということも言えます。
このグラフには織り込まれていませんが、ガソリンを使用しない移動手段としての効果もあります。

電気料金が値上げした場合①

ここでは、電気料金が現状に対して3割程度値上げしたケースを見てみます。
または、使用量が3割増したことを想定したことにもなります。
使用量3割増しに関しては、夫婦2人の使用実績から算出した削減効果に対して子供が1人増えた想定です。
在宅率も増えることから、使用量は確実に増加すると思われます。

<電力関係の条件>
・電力料金プラン:スマートライフS
・燃料費等調整額:21円/kWh(電気料金3割値上げ、または、使用量3割増に相当)
・再エネ賦課金:3.45円/kWh(2022年11月)
・売電単価(FIT):16円/kWh(2023年に太陽光発電を設置した想定)
・売電単価(FIT終了後):8円/kWh

蓄電池あり

電気料金が値上がりすることで削減効果は高まり、投資額は約16年でペイできます。

太陽光発電のみ

電気料金の値上げの影響で「蓄電池あり」同様に削減効果が高まっています。
しかし、「蓄電池あり」に比べ効果の増加率は低く差が開いています。
投資額は値上がり前は約13年でペイでしたが、値上がりを想定すると約11年でペイできます。

太陽光発電+V2H+サクラ

こちらも削減効果は増加しています。
乗り替えを想定しても削減効果はプラスを推移しています。
電気料金の上昇するということは、ガソリン料金も同様に増加するでしょう。
ここでは表現されていない削減効果の増加も期待できますね。

太陽光発電+V2H+リーフ

値上がり前は10年目でマイナスになっていましたが、プラスを維持しています。
20年目ではマイナスですね。

電気料金が値上げした場合②

ここでは、電気料金が現状に対して4割程度値上げしたケースを見てみます。
または、電気料金が2割値上げ+使用量が2割増したことを想定したことにもなります。
我が家にとっては最も現実的な増加幅かもしれません。

<電力関係の条件>
・電力料金プラン:スマートライフS
・燃料費等調整額:25円/kWh(電気料金4割値上げ、または、電気料金2割値上げ+使用量2割増に相当)
・再エネ賦課金:3.45円/kWh(2022年11月)
・売電単価(FIT):16円/kWh(2023年に太陽光発電を設置した想定)
・売電単価(FIT終了後):8円/kWh

蓄電池あり

電気料金が値上がりすることで削減効果は更に高まり、投資額は約15年でペイできます。

太陽光発電のみ

「蓄電池あり」と比べて削減効果は更に差が開きました。
投資額は約10年でペイできます。

太陽光発電+V2H+サクラ

こちらも削減効果は増加しますが、投資額はペイできません。

太陽光発電+V2H+リーフ

こちらも削減効果は増加しますが、投資額はペイできません。
20年目のマイナスはプラスに転じました。

「蓄電池」と「V2H+EV」の削減効果の比較のまとめ

「蓄電池」と「V2H+EV」の電気料金の削減効果について、初期投資額の回収検証という観点で見てみました。
結果は電気料金の値上げ率・使用量の増減によって異なりますが、共通していえることは「V2H+EV」では回収不可能。
初期投資額の回収だけを考えるのであれば、「太陽光発電のみ」が最適解。

スクロールできます
蓄電池あり太陽光発電のみV2H+EV
現状の電気料金不可約13年でペイ不可
電気料金3割値上げ
(or 使用量3割増)
約16年でペイ約11年でペイ不可
電気料金4割値上げ
(or 2割値上げ+使用量2割増)
約15年でペイ約10年でペイ不可
初期投資額の回収可否

我が家の考え方は、電気料金の値上げに対するリスク回避なので、蓄電池ありで初期投資額を回収可能なのであれば、設置を前向きに検討したい!」となります。

スクロールできます
蓄電池あり太陽光発電のみV2H+EV
電気料金値上げへのリスク回避
電気料金値上げに対するリスク回避性

まとめ

電気料金の値上げを発端に「太陽光発電」や「蓄電池」の検討を行っていますが、現時点での最有力候補は「太陽光発電+蓄電池」となります。

自動車は将来的にEVになるでしょう。
しかし、導入タイミングに関して、我が家では「今」ではないと考えています。

仮に「太陽光発電+蓄電池」を設置後にEVを購入しても、V2Hではなく充電器で対応する。
家庭用の充電器も「6kW」に対応した商品(Panasonic:ELSEEV hekia S Mode3)が存在するため、そういった商品を活用しつつ、「蓄電池」との連携が良いバランスではないでしょうか。

「V2H+EV」のメリット・デメリット

V2H+EVのメリット
  • 大容量の蓄電池を有する
  • 1kWhあたりの単価は「家庭用蓄電池」に比べて割安
  • 車としての利用価値もある
  • ガソリン代の節約につながる
  • 劣化しても交換が容易(車両乗り替え)
  • 上記のことから技術革新(全固体電池など)に対して追従しやすい
  • 災害時に外部(充電ステーション)から電気を持ち込める
V2H+EVのデメリット
  • 導入費用がかかる(家庭用蓄電池も同様)
  • 維持費が多くかかる(後述)
  • V2Hの機種によっては消費電力が多い
  • EVとして使用するとお家の蓄電池としては機能しない
  • 現状はきめ細かい制御が苦手
  • 技術革新途中である

「EV」にかかる維持費

EVを自動車として所有するためには諸費用が多くかかる。
乗用車のリーフよりは、軽自動車のサクラの方が維持費は抑えられる。

EVの維持費
  • 自動車税
  • 任意保険
  • 車検(自賠責保険、法定費用含む)
  • メンテナンス
  • EV乗り替え

20年間の維持費を平均化(乗り替え込み)

  • NISSANサクラ:204,843円/年(総額:4,096,860円)
  • NISSANリーフ:247,060円/年(総額:4,941,200円)

20年間の維持費を平均化(乗り替え除く)

  • NISSANサクラ:54,843円/年(総額:1,096,860円)
  • NISSANリーフ:97,060円/年(総額:1,941,200円)

「蓄電池」と「V2H+EV」の削減効果 vs 初期投資額

「初期投資額を回収できるのか?」これは重要な考えです。

スクロールできます
蓄電池あり太陽光発電のみV2H+EV
現状の電気料金不可約13年でペイ不可
電気料金3割値上げ
(or 使用量3割増)
約16年でペイ約11年でペイ不可
電気料金4割値上げ
(or 2割値上げ+使用量2割増)
約15年でペイ約10年でペイ不可
初期投資額の回収可否

電気料金の値上げは当面続くと考えられることから、「値上げに対するリスク回避」も重要です。

スクロールできます
蓄電池あり太陽光発電のみV2H+EV
電気料金値上げへのリスク回避
電気料金値上げに対するリスク回避性

どこに重点を置くのかを各ご家庭でしっかり考える必要がありますね。

以上、2022年の電力料金値上げ対策#2:「蓄電池」 or 「V2H+EV」どっち?でした。
少しでも参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

電力 値上げ 対策 検討 蓄電池 V2H EV

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この記事を書いた人

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✔︎30代でお家を建てる
✔︎お家の情報にどハマり!
✔︎情報をまとめてブログで発信

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