断熱性能なんてどこのハウスメーカーで建てても同じと思われてる方
そんなことはありません!!
しっかりと見極めていただきたいです・・・
そんな断熱性能ですが、頭打ちはHEAT20 G3(=断熱等級7)だと思います。
この記事では、HEAT20 G3(=断熱等級7)の暮らしをご紹介していきます。
いよいよ!断熱等級6・7の新設が2022年10月から施行されるようです。
これからのお家づくりが大きく変わる予感がしますね。
ということで、そんな断熱等級7の暮らしはどんな感じになるのかを見ていきましょう。
2022年2月の屋外状況
屋外の温度・湿度に関しては、気象庁のデータを使用しています。
最寄りの地点のため実際に住んでいる場所と異なるので、多少のずれはあるかもしれません。
群馬県2月の屋外温度
群馬県の2022年2月はどのような気温でしょうか?
気象庁のデータから平均気温と最高気温/最低気温をグラフ化してみました。
グラフ下部の数字は一日の温度差の値です。
2月はまだまだ寒いですね。
- 平均気温:3.5℃
(1月の3.3℃から+0.2℃) - 最高気温:15.5℃
(1月の14.3℃から+1.2℃) - 最低気温:-3.5℃
(1月の-4.2℃から+0.7℃) - 氷点下日数:15日
(1月の19日から4日減少。ただし、2月は総日数が1月に比べ3日少ないので比率は同等)
群馬県2月の屋外湿度
湿度に関しても気象庁のデータからグラフを作成してみます。
相対湿度[%]
相対湿度では乾燥していないように見えますが、気温が低いので当てにはできません。
絶対湿度[g/kg]…計算により算出のため参考です
絶対湿度の目安は7g/kg〜13g/kgですが、全域で目安以下です。
2月1日〜9日、24日〜28日の期間で「乾燥注意報」が発令されました。
空気がカラカラなので、このまま換気するとお家の中もカラカラです!
特別警報・警報・注意報についてはこちら↓
我が家の湿度に対する考え方は下記の記事を参考にしてみてください。
住環境の記録:2022年2月1日〜2月28日
寒い&乾燥の屋外状態ですが、お家の中はどうなっているでしょうか?
早速見ていきましょう!
その前に、お家の基本スペックはこちらです。
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k
HEAT20・G3=断熱等級7のUA値は0.26w/m2k(6地域) - 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
温度比較
お家の温度計測場所は、
✔リビング(南側一等地)
✔ロフト(高所注意!)
✔寝室(北側角部屋)
✔脱衣室(西側)
✔床下(基礎断熱=屋内扱い)
の5ヶ所で行っています。
各部屋の平均温度と屋外平均温度を折れ線グラフで表示しています。
また、日照時間を棒グラフで表示しています。
クール暖の扱いにもなれてきて、屋内の温度は安定しています。
- 日照時間に反応してリビングの温度が変化
2月10日、2月15日は日照時間なし - 2月22日頃から緩やかに室温が低下
暖房(クール暖)をややひかえめに使用
続けて一日の屋内温度差(床下は除く)を見ていきます。
日ごとの平均温度差をグラフ化します。
ここで示す温度差は各部屋の差を示していることになります。
- 温度差は最大で2.3℃
主に高所のロフトと北側の寝室との差 - 2月下旬は暖房(クール暖)のひかえめ(日中停止)としたが寒いか?
✔日中の日差しで意外と大丈夫
✔節電目的
✔検針日の関係で3月分(2/22〜3/21)の電気代で効果確認予定
湿度比較
相対湿度と絶対湿度について比較していきます。
相対湿度
馴染みのある相対湿度[%]で屋外と屋内を比較してみます。
屋内の湿度は各部屋(床下を除く4ヶ所)の平均値です。
屋内は目安相対湿度である40%〜60%を維持しています。
平均51.6%維持しているので、体感的にも「ちょうどよい」です。
乾燥する時期に50%以上をキープできるのはありがたいですね。
高気密高断熱と全熱交換型換気の為せる業ではないでしょうか。
気密不足による湿度に関わる問題点
- 湿度が維持できない
- 計画換気が行えず湿気が溜まりカビが生える
(ショートサーキットの発生) - 壁内に湿気が入り壁内結露を起こす
(壁の中が腐る)
断熱不足による湿度に関わる問題点
- 温度が維持できず、結露が発生しカビが生える
(特に窓、玄関が弱点。熱橋を作らないことがポイント)
換気による湿度に関わる問題点
- 一般的な換気扇(排気するのみ)ではせっかく加湿した空気を捨ててしまう
代わりに外の乾いた空気が入ってくるためお家の中は乾燥する
大型 or たくさんの加湿器が必要になる
絶対湿度
絶対湿度[g/kg]の比較です。
相対湿度から計算で求めています。
2021年12月末の加湿器導入の効果もあって、湿度を維持できています。
平均8.9g/kgです。
このぐらいの湿度が維持できていると、喉・肌の乾燥感は感じないですね。
クール暖(&エコヌクール):水温設定
2022年2月のクール暖の水温設定は、基本的にAuto1です。
(後半で水温を指定の温度でお試し実施)
1月は電気を思った以上に使用してしまったため、2月は日中のひかえめ運転を心掛けました。
更に、2月25日からは気温も上がって来たので日中は停止しました。
クール暖の自動設定については、2021年10月の記事を参考にしてください。
光熱費のご紹介
1月に引き続き2月も氷点下の日が多く寒いですが、屋内は快適に保てています。
1月は思った以上に電気を使用してしまったので、無理のない範囲で暖房(クール暖)をひかえめに設定しました。
その効果は得られたのでしょうか?
確認していきましょう。
条件
お家の基本スペック・・・断熱性能はHEAT20 G3(=断熱等級7)
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k
- 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
- ソーラー発電:なし
- 蓄電池:なし
主な設備仕様(電気を多く消費してそうなモノたち)・・・オール電化
- 冷暖房設備
テスク:クール暖(輻射式冷暖房) - 換気設備
マーベックス:澄家(全熱交換型第一種換気) - 給湯設備
三菱:エコキュート(Sシリーズ460L) - 調理器具(IH)
三菱:ユーロスタイルIH(グリルなし) - 食洗機
BOSCH:60cmビルトイン食洗機(SMV46TX016) - 洗濯機
SHARP:ドラム式洗濯乾燥機(ES-W113) - 除湿機(梅雨、夏時期のみ使用)
三菱:衣類乾燥除湿機(MJ-M120PX)
生活スタイル
- 居住者:夫婦
- お休み:基本的には土日祝日休み
- 屋内の服装
夏:半袖半ズボン
冬:長袖長ズボン(薄手) - 室温
夏:25℃〜28℃
冬:22℃〜24℃ - 湿度
相対湿度:40%〜60%
絶対湿度:7g/kg〜13g/kg - 食洗機:1日に1回が基本
- 洗濯:2日に1回が基本
夏:洗濯機の乾燥機能を使用
冬:部屋干し・・・節電+加湿 - お風呂:基本的にはシャワー
(快適な家になってからお風呂を欲しなくなった)
電力使用予測(エネルギーパス協会の事前予測)
消費量予測 | 光熱費予測 | 燃料単価 (1kWhあたり) |
---|---|---|
498kWh | 14,500円 | 29.1円 |
1月に比べて同じぐらい寒かったのに、こんなに下がると思えない…
電力使用量
2022年2月(2022/1/22〜2022/2/21)の使用量は…
(電力会社:Looopでんき…スマートタイムプラン)
請求金額
使用量 | 請求金額 | 1kWhあたり |
---|---|---|
725kWh | 21,206円 | 29.2円 |
内訳
項目 | 単価 [円] (前月比) | 使用量 [kWh] (前月比) | 金額 [円] (前月比) |
---|---|---|---|
ピークタイム | 37.50 (−) | 104 (99%) | 3900.0 (99%) |
リビングタイム | 27.50 (−) | 229 (89%) | 6297.5 (89%) |
ナイトタイム | 20.50 (−) | 392 (100%) | 8036.0 (100%) |
燃料費等調整額 | 0.74 (240%) | 725 (96%) | 536.5 (234%) |
再生可能エネルギー発電進捗賦課金 | 3.36 (100%) | 725 (96%) | 2436.0 (96%) |
光熱費予測を大幅にオーバーしてしまいました。
予測:498kWhに対して、実際:725kWhで+227kWh(146%)です。
1月よりも予測との乖離が大きくなってる!
1月の反省を生かして、暖房(クール暖)のひかえめ運転を増やしたのに…
使用電力の深掘り
2月の電力使用量と温度の関係を見てみると、どこで電気を多く使用しているかが見えてくるはずです!
電気料金の時間割
下記はLooopでんきの1日の料金単価(冬)です。
我が家はこの時間表に合わせて、家電を使用する時間帯をコントロールしています。
「ナイトタイム」でエコキュート、食洗機を使用します。
Looopでんきの1日の料金単価の変化(冬季:12月〜2月)
Looopでんきの詳細が気になる方は、下記のリンクからどうぞ!
基本料金も「ゼロ」で電気料金もお安めです。
春・秋はスマートタイムが適用され日中(10時〜16時)の料金単価が17.5円/kWhになります。
時間帯ごとの電気使用量を確認
屋外温度と電気使用量の関係を示したグラフを作成しました。
最低気温が氷点下の日には「雪マーク」を付けています。
生活の状況にもよりますが(お湯の使用量、食洗機の使用etc)、気温が低い日に電気使用量が多くなる傾向があります。更に、2月6日が良い例ですが、ナイトタイムの電気使用量が多いです。この日と対照的なのが2月20日です。
2月6日と2月20日のナイトタイムの様子を確認してみます。
2月6日と2月20日のナイトタイム比較
ナイトタイムの始まる前日22時から朝6時までの比較になります。
・棒グラフが電力使用量(青:2月6日、オレンジ:2月20日)
・折れ線グラフが気温(青:2月6日、オレンジ:2月20日)
こうしてみると屋外温度による電気使用量の関係がよくわかります。。。
気温が低い2月6日は多くの電力を長い時間消費していますね。
<屋外温度と消費電力の関係について考察>
ナイトタイムで電気を使用するのは、エコキュート、暖房(クール暖)、食洗機です。
■エコキュート…ヒートポンプ式
- 気温が低いことでヒートポンプによるエネルギー消費効率(COP)が落ちる
(屋外の熱を回収しているため、気温が低いと温めるのが大変) - 「気温が低い=水温が低い」冷たい水を温めるのはエネルギーを消費する
- 気温が低く熱交換器に霜が付き除霜(霜取り)運転になる
■暖房(クール暖)…ヒートポンプ式
- 気温が低いことでヒートポンプによるエネルギー消費効率(COP)が落ちる
(屋外の熱を回収しているため、気温が低いと温めるのが大変) - 気温が低く熱交換器に霜が付き除霜(霜取り)運転になる
■食洗機
- 温水で洗浄するため給水される水温(水道)が低いと多くの電気を消費する
1月・2月と暖房(クール暖)の節電方法を工夫して来ましたが、一番工夫すべきは「エコキュート」だったのかもしれませんね…
そうなるとお家の断熱性能とはあまり関係ないところで電気を消費していたということになるわね。
そうなりますね。。。
いや!待てよ!!
暖房をひかえても節電につながらなかったんじゃなくて、お家の断熱性能のお陰でもともと負荷が小さかった=効果がわかりにくい
ということではないか??
(ポジティブ?)
なんだかよくわからないけど…引き続き頑張ってね。
3月はエコキュートの使用方法を見直してみよう…
まとめ
2022年2月は氷点下になった日が28日中15日もありました。
暖房(クール暖)の節電にもチャレンジしましたが、快適性が犠牲になることなく、お家の中はすこぶる快適です。
屋内の温度・湿度まとめ
- 平均温度:22.8℃(冬季目標:22℃〜24℃)
- 平均相対湿度:51.6%(目標:40%〜60%)
- 平均絶対湿度:8.9g/kg(目標:7g/kg〜13g/kg)
高気密高断熱+全熱交換型換気ありがたや〜
光熱費まとめ
- 予測電力使用量:498kWh
- 実際の電力使用量:725kWh(予測比146%)
- 電気料金:21,206円
1月時点では暖房(クール暖)に要因があると考えたが…他にもありそう
■エコキュート…ヒートポンプ式
- 気温が低いことでヒートポンプによるエネルギー消費効率(COP)が落ちる
(屋外の熱を回収しているため、気温が低いと温めるのが大変) - 「気温が低い=水温が低い」冷たい水を温めるのはエネルギーを消費する
- 気温が低く熱交換器に霜が付き除霜(霜取り)運転になる
■暖房(クール暖)…ヒートポンプ式
- 気温が低いことでヒートポンプによるエネルギー消費効率(COP)が落ちる
(屋外の熱を回収しているため、気温が低いと温めるのが大変) - 気温が低く熱交換器に霜が付き除霜(霜取り)運転になる
■食洗機
- 温水で洗浄するため給水される水温(水道)が低いと多くの電気を消費する
✔エコキュートは屋外に設置されているため、お家の断熱性能とは関係ない
✔エコキュートの設定は見直す価値あり(3月検証予定)
少しでもこれからお家づくりを考える方の参考になれば幸いです。
特に2022年10月から新設される断熱等級6・7がどんなものかが少しでも伝わるればと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m