我が家のルーフィング(雨漏りから守る防水シート)についてご紹介します。
ルーフィングにこだわる施主は少ないと思います笑
ですが、僕は大切なことだと考えて、透湿防水ルーフィング+通気層を採用しました。
価格、耐用年数にも影響し、ケチると10年後には屋根をメンテすることになるかも…
これからお家を建てる方は何十年後かに知っておけば良かった…と思うかもしれません。
家づくりの一つの情報として知っておくと良いかもしれませんよ。
この記事のポイント
- 透湿防水ルーフィングとは?
- 透湿防水ルーフィングのメリット・デメリット
- 屋根にも通気層が必要なのか?
- 我が家のルーフィングをご紹介(ウルト社製ルーフィング)
少しでもお家づくりの参考になれば幸いです。
透湿防水ルーフィングとは?
そもそもルーフィングってなんなの?
という方に、簡単に説明します。
ルーフィングとは?
ルーフィングとは、屋根の下地木材(野地板)を水から守るシートのことです。
図で示すとこんなイメージ。
屋根を雨漏りから守ってくれているのね!
その通り!
一番の機能は野地板を水から守る=雨漏り防止だね。
でも、屋根材から雨水が入ってしまうのね…
不良品?
基本的には屋根材が守ってくれているけど、屋根材は分割しているからどうしても隙間はできてしまうのです。
なので、ルーフィングは必須アイテムなんだよ。
透湿防水ルーフィングとは?
ルーフィングのことが分かったところで、「透湿防水」についてです。
先程の説明で水を防ぐことは分かったと思うので、「防水」は問題ありませんね。
では「透湿」とは?
湿気は通すってこと?
正解!
防水なのに、湿気は通すってことです!
そんな面倒なことがなぜ必要なのか…?
別に湿気なんて通さなくていいでしょ?
ちゃんと必要な理由があるのです。
透湿防水ルーフィングの必要性
一言でいうと下地木材(野地板)の蒸れ防止です。
ルーフィングも大きな屋根に対して、何枚もつなぎ合わせて貼っていくため、どうしても隙間ができてしまいます。
その隙間からどうしても水が侵入するリスクはあります。
また、下地木材も木のため、呼吸しています。
呼吸しているのにビニールで覆ったら蒸れてしまいますよね。
人間も雨から濡れないためにカッパを着ると蒸れてしまうのと同じですね。
(雨水から守られたけど、自分の汗でびっちょり😥)
蒸れちゃうと何でダメなの?
人間は蒸れたら不快だな〜って感じるけど、木もそんなふうに感じるの?
木に感情はないと思うけど…
蒸れた状態が長く続くってことは湿っているのと同じなので、木が腐ってしまいます。
木は乾燥した状態を保つと何十年でも持ちますが、湿っていると直ぐに腐ってしまうのです。
それは大変!!
雨漏れどころの騒ぎじゃないわね!!
しっかり施工されていれば、そんなにびしょ濡れになることはないので、大丈夫だと思うけどね。
こういうリスクがあるってことを知っておくのは大切だよね。
そうなんだね。
でも、透湿防水ルーフィングのデメリットはないの?
鋭い指摘ですね!
デメリットもあります。
透湿防水ルーフィングのメリット・デメリット
透湿防水ルーフィングのメリットとデメリットを整理しておきます。
- 防水性と透湿性を兼ね備える
- 下地木材(野地板)を湿気から守れる(腐らせない)
- 防水特化型よりは防水性は劣る
- 高価
防水がメインの役割なのに、それを犠牲にして透湿化してるのね。
いいのか?悪いのか?
もう、考え方ですね笑
でも注意しなきゃいけないのは、「ルーフィングなんてどれも同じ」と考えてはいけません!
物によっては耐用年数が10年というルーフィングもあります。
屋根を10年でメンテナンスするなんて現実的ではないので、初期費用だけを考えて選んではいけませんね。
確かに!10年で屋根を剥がしてルーフィングを張り替えるなんて絶対無理!
因みに、耐用年数はどれくらい変わるの?
耐用年数が長いものだと60年とかです。
60年!!
そんなに違うのね!
屋根材(瓦、ガルバリウムなど)の耐用年数よりも長いものを選ぶのが良いと言われています。
ガルバリウムなら30年なので、ルーフィングは50年を選ぶといった感じですね。
なるほどね〜
そうやって選ぶのね!
屋根にも通気層が必要なのか?
ここまででルーフィングと透湿防水ルーフィングのことが分かってきたと思うけど、もう一つ知っておいた方が良いことがあります。
まだあるの?
もぉ〜ここまで来たら最後まで聞くわ。
ありがとうございます!
ではでは早速!
屋根材とルーフィングの間に通気層を設けることです。
通気層を設けることで、下地木材の水分が透湿防水ルーフィングを抜けて来た際にその場に留まらず、外に出るための道になります。
なるほどね〜
確かにこれなら蒸れずに済むイメージだわ!
ここまでやれば屋根の健康は維持されるでしょう!
我が家のルーフィングのご紹介
ということで、我が家は透湿防水ルーフィング+通気層としたわけですが、通気層を確保するのにお金がかかります。
一般的には透湿防水ルーフィングの上に胴縁をしてルーフィングと屋根材の間に隙間を設けます。
この胴縁を行うのは費用も時間もかかります。
そこで我が家で採用したのは、ルーフィングに通気層を持たせた製品になります。
WURTH:Head Metall Top SK
WURTH(ウルト社)のHead Metall Top SKです。
ヘッド・メタル・トップ…
頭が金属??金属パンチパーマ??
Metallですが、材質はポリプロピレン(樹脂)です笑
建築業界では「もじゃもじゃ」と呼ばれているようです笑
確かにもじゃもじゃです。
断面を使って説明するとこんな感じです。
ウルト社の透湿防水ルーフィング(ウートップサーモND)も高価ですが、こちらはもっと高価です。
詳細お値段は闇の中ですが…32坪の平屋で+10万円ぐらい?
私なら10万円はパンチパーマに使わない><
この効果が確認できるのは、30年以上先のことでしょう…
子供・孫まで使ってくれるお家なら良い投資と言えるのではないでしょうか?(そういうお家を目指しました!)
まとめ
透湿防水ルーフィング+通気層のご紹介でしたが如何だったでしょうか?
ルーフィングって建てた後は見えないものなので、建築会社任せになりがちです。
建築会社も見えないところなので、手を抜きがち(コストダウンするポイント)になることも…
屋根の健康を長く維持するために、しっかりした選択をしたいですね。
透湿防水ルーフィングのメリット
- 防水性と透湿性を兼ね備える
- 下地木材(野地板)を湿気から守れる(腐らせない)
透湿防水ルーフィングのデメリット
- 防水特化型よりは防水性は劣る
- 高価
屋根に通気層が必要な理由を把握しておく
屋根の支える下地木材(野地板)は木製であり、呼吸しているため湿気を放出する。
湿気を逃がすために、まずは透湿防水ルーフィングを選択し、その上で湿気がこもらないように通気層を設ける。
限られた予算ですが、オシャレ度をアップするのに使うか、お家の耐久力をアップするのに使うか?
この辺は価値観なので、お家をつくるときにしっかり話し合って決めたいですね。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
お家づくりの参考にしていただければ幸いです。