お家づくりで「断熱性能」をどのくらいにすればいいのか?と悩まれている方が多いのではないでしょうか?
断熱性能を示す基準も複数あり代表的な基準は下記です。
✔国土交通省の「断熱等級」
✔一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会の「HEAT20」
断熱性能も頭打ちはあり、断熱等級であれば「7」、HEAT20であれば「G3」だと思います。
この記事では、高気密高断熱(HEAT20:G3、断熱等級:7等級)の暮らしをご紹介していきます。
家づくりの大切な要素の一つである断熱性能について、本記事を参考にしいただき後悔のない家づくりの参考にしていただければ幸いです。
<結論>
気温が下がり屋内の温度・湿度共に一定に保つのが難しい季節になりましたがお家の性能に助けられ屋内は快適でした。
生まれて3ヶ月の赤ちゃんがいますが、着せる服や掛け布団も悩まず肌着だけで過ごせています。
赤ちゃんの気持ちはわかりませんが、気持ちよさそ〜うに寝ています。
・平均温度:23.1℃
・平均相対湿度:59.0%
・平均絶対湿度:10.4g/kg
高気密高断熱(C値0.13cm2/m2、UA値0.23w/m2k)の暮らし紹介
- 11月の屋外/屋内の温湿度状況
- 11月の光熱費(九電みらいエナジー:dポイントプランN)
2022年11月の屋外状況
屋外の温度・湿度は屋外に設置した温湿度計(SwithBot)から得たデータを使用しています。
データの取得方法については、下記の記事をご覧ください。
2022年11月の屋外温度@群馬県
群馬県の2022年11月の屋外気温を確認してみます。
平均気温と最高気温/最低気温をグラフ化しました。
グラフ下部の数字は一日の温度差の値です。
- 平均気温:13.1℃
(10月の17.2℃から−4.1℃) - 最高気温:21.3℃
(10月の28.2℃から−6.9℃) - 最低気温:5.4℃
(10月の8.7℃から−3.3℃) - 氷点下日数:0日
(10月も0日です) - 夏日(25℃以上):0日
(10月の4日から−4日) - 真夏日(30℃以上):0日
(10月も0日です) - 猛暑日(35℃以上):0日
(10月も0日です)
2022年11月は最低気温は一桁台になる日が増えてきました。
最低気温が一桁台になった日は半分以上の16日もありました。
冬を感じる季節ですね。
住環境の記録:2022年11月1日〜11月30日
お家の基本スペック
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k(HEAT20・G3、断熱等級7)
- 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
また、断熱性能、気密性能に関するおさらいはこちらの記事を参考にしてください。
温度比較
- リビング(南側一等地)
- ロフト(高所注意!)
- 寝室(北側角部屋)
- 脱衣室(西側)
- 子供部屋(東側)
- 床下(基礎断熱=屋内扱い)
各部屋の平均温度と屋外平均温度を折れ線グラフで表示しています。
また、日照時間を棒グラフで表示しています。
- 11月3日に冷房(クール暖)を使用(日射取得をしすぎてオーバーヒート)
- その後、17日まで無冷房/無暖房
- 18日からは暖房(クール暖)を使用
- 屋内平均温度は23.1℃(床下除く)
- 1ヶ月を通しての平均温度の最大温度差は1.4℃(床下除く)
・MAX:24.5℃@リビング&ロフト
・MIN:21.1℃@寝室
11月の後半も無暖房で過ごせそうでしたが、今年からは赤ちゃんが加わりましたので快適性最優先で暖房を使用しました。しかし、やや暑すぎましたね。
続けて一日の屋内温度差(床下は除く)を見ていきます。
日ごとの平均温度差をグラフ化します。
- 各計測点の平均温度の差は、最大で1.4℃
メイン居住スペースの「リビング(温度高い)」と北側角部屋の「寝室(温度低い)」の差 - 基本的には目標温度域(夏季:25℃〜28℃、冬期:22℃〜24℃)に収まっている。
※暖房使用見極め日の16日・17日が目標温度域を外れてしまった。
湿度比較
相対湿度[%]
馴染みのある相対湿度[%]で屋外と屋内を比較してみます。
屋内の湿度は各部屋(床下を除く5ヶ所)の平均値です。
11月は季節が変わり目となり、ちょうど良い湿度から低湿度へ移り行きます。
屋外の相対湿度は平均69.9%で高く見えますが…
相対湿度では乾燥感が分かりにくいので後述する絶対湿度で見ていきましょう。
屋内は目標相対湿度のアッパー領域を維持しています。
11月18日から暖房の使用を開始しましたが、乾燥に備えて11月20から加湿器を使用しました。
屋内相対湿度は平均59.0%(床下除く)
絶対湿度[g/kg]
乾燥の様子が分かるように、絶対湿度で比較してみましょう。
絶対湿度は計算で求めています。
絶対湿度で見ると11月は全域で低湿度になってきています。
屋外の絶対湿度は平均6.6g/kgです。
屋内は目標絶対湿度内をキープしています。
乾燥感の出始める季節ですが、屋内では喉の痛み・肌のカサカサ感は感じませんね。
加湿器は使用していますが、劇的な湿度上昇というよりはマイルドに効いていて安定が図れているという印象ですね。
屋内絶対湿度は平均10.4g/kg(床下除く)
クール暖(&エコヌクール):水温設定
グラフ化して屋外と屋内の温度変化をみてみます。
クール暖の暖房自動設定については、2021年10月の記事を参考にしてください。
11月にもなると気温が低下して体調管理が難しくなる季節ですね。
我が家も新たな家族が増え、屋内温度にはより一層気を使うようになりました。
断熱性能のお陰もあり快適な温度域のキープがとても容易です。
毎年のことですが、寒くなる季節を迎えるたびに、高断熱なお家を建ててよかったと思います。
光熱費紹介
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k
- 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
- 太陽光発電:なし
- 蓄電池:なし
- 冷暖房設備
協立エアテック:クール暖(輻射式冷暖房) - 換気設備
マーベックス:澄家(全熱交換型第一種換気) - 給湯設備
三菱:エコキュート(Sシリーズ460L) - 調理器具(IH)
三菱:ユーロスタイルIH(グリルなし) - 食洗機
BOSCH:60cmビルトイン食洗機(SMV46TX016) - 洗濯機
SHARP:ドラム式洗濯乾燥機(ES-W113) - 除湿機(梅雨、夏時期のみ使用)
三菱:衣類乾燥除湿機(MJ-M120PX)
エレクトロラックス:除湿機(UltimateHome 500)
2022年9月6日に第一子が誕生しました。
生活スタイルは9月から大きく変わりました。
- 居住者:夫婦+子供1
- お休み:
基本的には土日祝日休み→ 毎日在宅(出産+育児期間) - 屋内の服装
夏:半袖半ズボン
冬:長袖長ズボン(薄手) - 室温目標
夏:25℃〜28℃
冬:22℃〜24℃ - 湿度目標
相対湿度:40%〜60%
絶対湿度:7g/kg〜13g/kg - 食洗機:1日に1回が基本
- 洗濯:
2日に1回が基本→ 1日に1回が基本
夏:洗濯機の乾燥機能を使用
冬:部屋干し・・・節電+加湿→ 洗濯機の乾燥機使用 - お風呂:基本的にはシャワー
(快適な家になってからお風呂を欲しなくなった)
電力使用予測(エネルギーパス協会の事前予測)
消費量予測 | 光熱費予測 | 電力単価 (1kWhあたり) |
---|---|---|
395kWh | 11,500円 | 29.1円 |
電力使用量
2022年11月(2022/10/22〜2022/11/21)の使用量は…
(電力会社:九電みらいエナジー…dポイントプランN)
使用量 (予測との比) 【先月比】 | 請求金額 (予測との比) 【先月比】 | 1kWhあたり (予測との比) 【先月比】 |
---|---|---|
335kWh (85%) 【82%】 | 13,547円 (117%) 【67%】 | 40.4円 (139%) 【82%】 |
請求金額を使用量で割った1kWhの単価が40.4円です!
10月の単価は1kWhあたり49.5円でした。
これは、電力会社の切り替えの影響です。
(Looopでんき → 九電みらいエナジー)
内訳
項目 | 単価 [円] (前月比) | 使用量 [kWh] (前月比) | 金額 [円] (前月比) |
---|---|---|---|
基本料金(6kVA) | − | − | 1,711.14 |
電力量料金(昼間) | 25.26 (−%) | 187.7(※) (−%) | 4,741.68 (−%) |
電力量料金(夜間) | 17.72 (−%) | 151.4(※) (−%) | 2,683.27 (−%) |
燃料費調整額 | 18.97→9.72 (51%) | 335 (82%) | 3,256.20 (42%) |
再生可能エネルギー発電進捗賦課金 | 3.45 (100%) | 335 (82%) | 1,155.00 (82%) |
※電力量料金(昼間/夜間)の使用量は電力会社からの通知がないため、それぞれの金額からの計算で求めています。
11月分から電力会社を変更したため、前月比は算出しできていません。
燃料費調整額が半減したのはありがたいです。
でも、高いですね。。。
年間累計
エネパス予測と実績使用量の累計グラフです。
使用量はエネパス予測を下回り、年間累積としても予測を下回っています。
電気料金については燃料費高騰の影響で残り1ヶ月を残していますが予測額と同等になってしまいました。
電力高騰の影響で光熱費に関してはエネパス予測との比較は無意味となっております。
燃料費等調整額・再エネ賦課金の推移
燃料費等調整額は18.97円/kWhから9.72円/kWhまで減少しました。これは、電力会社を切り替えた影響です。
年初から考えれば高いですが、少し受け入れやすい金額になりました。
まとめ
2022年11月は中旬頃から平均気温が10℃程度になり寒さを感じる季節になりました。
屋内は中旬までは無暖房で過ごせましたが、11月17日に屋内平均温度が21.5℃となり寒さを感じるようになったため暖房(クール暖)の使用を開始しました。
- 平均温度:23.1℃(冬季目標:22℃〜24℃)(夏季目標:25℃〜28℃)
- 平均相対湿度:59.0%(目標:40%〜60%)
- 平均絶対湿度:10.4g/kg(目標:7g/kg〜13g/kg)
11月は気温も下がりましたが、屋内の平均温度は目標中央値です。
流石に夜は無暖房は厳しかったですが、日射取得できる日中は暖房OFFでないと暑くなりすぎてしまうぐらいです。
気温が下がると同時に下がってしまう湿度ですが、屋内の平均相対湿度は59%でとても快適です。
のど風邪、鼻詰まりが起きやすい季節ですが、体調を崩すことなく元気に過ごせました。
- 予測電力使用量:395kWh
- 予測電気料金:11,500円
- 実際の電力使用量:335kWh(予測比85%)
- 実際の電気料金:13,547円(予測比117%)
※9月から家族が増えました!在宅時間は大幅に増加!洗濯等の回数も増加しています。
※11月から電気会社を見直しました!(Looopでんき → 九電みらいエナジー)
使用量はエネルギーパス協会の予測を下回りました。
11月分の検針日は11月22日のためほぼ無暖房期間での電気料金になります。
暖房分の影響が出るのは12月分からとなります。
節電・光熱費を抑えるポイントとしては下記です。
- エコキュートのわき上げ設定
✔夜間電力(23時〜7時)の間でわき上げる
✔わき上げモード:おまかせ
✔節電モード:レベル2 - 食洗機の使用時間
✔夜間電力(23時〜7時)に使用する
高気密高断熱の暮らしが少しでも表現できていれば幸いです。
電気代の高騰が続いています。
少しでもエコ(高断熱)な家に住んだ方が光熱費が抑えられると思います。
この考えは自動車と同じで、お家も「燃費」を気にして建てたり、買ったりした方が将来的に良いのではないでしょうか?