電気料金値上がり対策として「太陽光発電&蓄電池」導入決定(契約完了)

  • URLをコピーしました!

2022年に始まった急激な電気料金値上げは皆さんのご家庭も直撃していることでしょう。
我が家もオール電化仕様のため影響を受けております。
そこで、我が家の決断として、太陽光発電&蓄電池を導入することとしました!
安くはない買い物ですが、先行投資と考えて決断しました。
我が家の一例になりますが、これから太陽光発電や蓄電池を導入したいと考えている方の参考になれば幸いです。

この記事のポイント

<結論>
太陽光発電:12kW、蓄電池:7.04kWhの導入を決定!
契約を完了しました!

  • 2022年の振り返り(電気料金の変動把握)
  • 今後の電力料金の動向
  • 設備導入に向けた検討(振り返り)
  • 導入効果のシミュレーション
  • 導入に対する懸念点(今導入すべきなの?)
<スポンサーリンク>
目次

2022年の振り返り

2022年は電気料金値上げの「年」になりました。
どの様な年になったのか振り返ってみたいと思います。

年間の電気使用量と電気料金

こちらが2022年一年間の電気使用量と電気料金の実績です。
参考ですが、2021年に関しても記載しておきます。
(本格的な居住は2021年9月のため、7月・8月は参考)

2022年:電気使用量&請求額
電気使用量&請求額:2022年

累積させると下記のようになります。

電気使用量、請求額の累積:2022年
電気使用量、請求額の累積:2022年
電気使用量と請求額の累積
  • 電気使用量:5,700kWh
  • 請求額:194,027円
  • 1kWhあたりの単価:34.0円/kWh

電力単価の推移

使用量と電気料金(含む基本料金)を基に電力単価を算出します。
(電力単価 = 請求金額 ÷ 使用電力量)

電力単価 推移 2021年 2022年
電力単価の推移:2021年7月〜2022年12月

電力会社の切り替えを行っています。
東京電力(従量電灯B)からLooopでんき(スマートタイムプラン)に切り替えたことで電力単価は減少しました。
しかし、2022年初頭から世界情勢の影響で燃料費が高騰し、単価は右肩上がりに上昇しています。
これは、下記の燃料費調整額の影響です。

燃料費調整額の推移:2021年7月〜2022年12月
燃料費調整額の推移:2021年7月〜2022年12月

東京電力の従量電灯Bのような「規制料金」であれば上限は5.13円/kWhでしたが、新電力の「自由料金」は上限が撤廃され燃料費に応じた調整額となってしまいます。
ピーク時は18.97円/kWh(Looopでんき)となり、目が飛び出るお値段になりました👀

2022年末時点の単価で再計算

参考までに2022年末時点の電力単価(40円/kWh)で2022年を再計算してみます。
2023年の電気料金の目安になると思います。

2023年の電気料金予測(単価:40円/kWh)
2023年の電気料金予測(単価:40円/kWh)
電力料金予測
  • 2022年実績:194,027円
  • 2023年予測:228,000円

使用量が全く同じでも+33,973円(+18%)となる見込みです。

今後の電力料金動向

「規制料金」であっても国の審査等を経た後に経済産業大臣の認可を受けることで見直しが可能です。
大手各社は「規制料金」を中心に値上げの申請を経済産業省に対して行っております。
東京電力は2023年6月1日からの値上げに向けて準備を進めている段階です。

というのも電力会社はとんでもない負担を強いられているからです。
下記は東京電力の燃料費調整額に関する資料です。

燃料費調整額の実情(出典:東京電力エナジーパートナー

東京電力の「規制料金」については、2022年9月に燃料費調整の上限に到達しました。
それ以来東京電力が差額分を補填してくれていたわけです。
その損失額は5,050億円とのことです。

電力料金の値上げ(ネガティブ要素)

東京電力を例に値上げ内容を見てみましょう。
「規制料金」を中心に値上げになりますが、「自由料金」についても燃料費調整額による値上げが行われる見込みです。
ここでは、規制料金を代表して「従量電灯B」を見ていきたいと思います。

東京電力の値上げ例:従量電灯B(出典:東京電力エナジーパートナー
電力料金の値上げ:従量電灯B

我が家の条件で見てみます。
前提条件を「従量電灯B:60A」で見てみましょう。

  • 基本料金:1,716円(不変)
  • 燃料費調整額:5.13円/kWh(上限不変)
  • 再エネ賦課金:3.45円/kWh(順次見直し)
  • 第1段階料金:34.84円/kWh(+9.83円/kWh)
  • 第2段階料金:41.44円/kWh(+9.83円/kWh)
  • 第3段階料金:45.53円/kWh(+9.83円/kWh)

これだとイメージしにくいので、我が家の2022年の使用実績に当てはめてみます。
電気料金の計算は下記の計算式で算出します。

電気料金の計算式(引用:東京電力エナジーパートナー
電気料金値上げ:従量電灯Bのシミュレーション
電気料金値上げ:従量電灯Bのシミュレーション
東京電力:従量電灯Bのシミュレーション
  • 値上げ前:232,458円
  • 値上げ後:298,506円

値上げによる差額が+66,048円になりました。
値上げ率は28.4%です。
年初から適用した計算のため2023年はここまで行くことはないと思いますが、2024年以降はこのようなイメージになるでしょう。

※怖いのはこの値上げは2023年10月から柏崎刈羽原子力発電所が再稼働する前提とした試算というところです。
再稼働ができない場合、さらなる値上げが必要になるということですね。

自由料金についても値上げ(ネガティブ要素)

我が家で契約している電力会社は「九電みらいエナジー(2023年2月現在)」です。
2023年2月中旬に悪いお知らせメールが届きました。
その内容は「値上げ」です。
メールの文章を抜粋すると下記になります。

低圧電気料金見直しの検討開始について<事前のお知らせ>
 昨今の世界的な燃料価格の上昇等により、電力調達価格が大幅に高騰しております。弊社はこれまで現行の料金水準を維持するよう努めてまいりましたが、企業努力のみで対応することが極めて困難な状況となっております。このため、弊社は電気料金見直しを検討することといたしました。
 見直し時期は、2023年夏頃を予定しております。見直し後単価等の詳細は、準備でき次第改めてお知らせいたします。

燃料調整費で調整が行えるものの経営としては非常に困難な状況だと思います。
値上げはやむを得ない処置だと思います。
同様に、電力各社で値上げを検討されていると思われますので、ご自身の契約している電力会社からのメール等はよく目を通した方が良いと思います。

託送料金の値上げ(ネガティブ要素)

「レベニューギャップ制度」の導入により、2023年4月1日より託送料金の値上げが予定されています。
下記資料では「見直し」とありますが、地域によって上げ幅が異なるものの軒並み値上げです。

託送料金の値上げ(出典:東京電力エナジーパートナー

東京電力管内は+0.20円/kWh(見込み)と僅かではありますが、値上がりする予定です。
地域によっては+1.34円/kWhも値上がりする地域があるので注意してください。

電気・ガス価格激変緩和対策事業(ポジティブ要素)

「電気・ガス価格激変緩和対策事業」と名前は難しいですが、国による割引制度です。
「電気料金が高くなって大変だから少し国が補助しますよ」ということですね。
割引額は下記になります。

2023年2〜9月分2023年10月分
低圧7.00円/kWh3.50円/kWh
高圧3.50円/kWh1.80円/kWh
電気・ガス価格激変緩和対策事業による割引

2023年10月(10月は半額)までの措置ですので、一時的ですが助かります!
この間に世界情勢が変わることを願いたいですが、難しいでしょうね…
先程の「東京電力:従量電灯Bのシミュレーション」に適用してみます。

電気料金値上げ:従量電灯Bのシミュレーション(国の割引考慮)
電気料金値上げ:従量電灯Bのシミュレーション(国の割引考慮)
電気・ガス価格激変緩和対策事業の効果確認
  • 値上げ前:232,458円
  • 値上げ後:298,506円
  • 値上げ後(国の割引):271,220円

2023年2月〜10月の期間限定割引ですが、年間-27,286円の効果になります。
多いと見るか…少ないと見るか…悩ましい金額ですね。
しかし、これが国の財源の限界です。

設備導入に向けた検討

2022年10月頃から太陽光発電+αの設備導入について検討してきました。
結果として太陽光発電+蓄電池という結果になりましたが、参考として検討を振り返ってみます。

STEP
太陽光発電・蓄電池の設置検討

新築・既存住宅共に、太陽光発電は必須、蓄電池は要検討である。
蓄電池設置により、電力料金値上げに対しては請求額の増加は超鈍化する。

STEP
「蓄電池」 or 「V2H+EV」どっち?

「蓄電池」 or 「V2H+EV」どちらを採用すべきか?
我が家の答えは「蓄電池」と判断した。
(電気料金の値上げに対するリスク回避と初期投資額回収のバランス)

STEP
「太陽光発電+蓄電池」の諸費用と導入効果

「太陽光発電+蓄電池」を追加設置する場合の初期投資額は500万円前後!
(太陽光発電:7.5kW or 12kW、蓄電池:14kWh級の場合)
電気料金の値上げ等を考慮すると初期投資の回収は可能である。
今後蓄電池は低コスト化するかもしれないが、現在「太陽光発電などの設備が無い」のであれば、「今」が設置タイミングと思われる。
(低コスト化よりも電気料金の削減効果の方が大きいため)

STEP
「太陽光発電+蓄電池」の導入コスト低減検討

太陽光発電:12kW + 蓄電池:14kWhの導入コストが541万円と高く、もう少し導入コストを抑えたい。
・太陽光発電の積載量を減らすのか?
・蓄電池の容量を減らすのか?
結論として、蓄電池を14.0kWhから7.0kWhに減らしても十分な電気料金の削減効果を得つつ導入コストを抑えられる。

詳細はこちらの記事をご確認ください

導入仕様の紹介

我が家で導入を決定した太陽光発電&蓄電池をご紹介します。
各々「性能」と「品質」が高く、長く安心して使用できる物を選びました。

太陽光発電の仕様

太陽光発電はHanwha Q CELLS Japan.(ハンファQセルズジャパン)のパネルを選択しました。

メーカーHanwha Q CELLS Japan.
モデルQ.PEAK DUO M-G11
公称最大出力400W/枚
モジュール交換効率20.8%
サイズ(横×高さ×奥行き)1,134mm × 1,192mm × 32mm
質量20.9kg/枚
出力保証25年
搭載枚数30枚
システム総出力12kW(400W × 30枚)
太陽光発電の仕様

1枚あたりの質量が20.9kgで搭載枚数が30枚なので627kgになります。加えて、架台などもあるのでなかなかの質量です。

なっちゃん

重さの数字を見ただけで不安になっちゃうけど大丈夫なの?
お家潰れたりしない?

宅郎

そこは大丈夫です!
設計段階から将来的に太陽光発電を積めるように強度計算をしてくれています。
もちろん許容応力度計算による「耐震等級3」です。

パワーコンディショナの仕様

パワーコンディショナは太陽光電池積載量と蓄電池の関係でダイヤゼブラ電機(田淵電機)の9.9kW仕様を選択しました。

メーカーダイヤゼブラ電機(田淵電機)
モデル9.9kW 5回路モデル(EHF-S99MP5B)
ストリング数5
定格出力(AC連系運転時)9,900W
最大出力(AC自立運転時)5.5kW
効率(太陽光)96.0%
パワコン本体質量33kg
パワコン使用環境温度範囲-20℃〜45℃
冷却方式内部ファン(空冷)
パワーコンディショナの仕様
宅郎

こちらのパワーコンディショナは
✔1台で9.9kWまで対応できるので設置がスッキリ。
✔最大出力が5.5kWとパワフルなので家中の電気消費に対応できる。

というのが特徴ですね。

蓄電池の仕様

蓄電池はダイヤゼブラ電機(田淵電機)のハイブリッド蓄電池を選択しました。

メーカーダイヤゼブラ電機(田淵電機)
モデルEIBS7
負荷タイプ全負荷タイプ
蓄電容量(定格容量)7.04kWh(14.08kWhへの増設可能)
蓄電容量(実効容量)6.2kWh(12.4kWhへの増設可能)
寿命(サイクル数)12,000サイクル
使用環境温度-10℃〜45℃
冷却方式自然空冷
保証期間15年
電池材質リン酸鉄リチウムイオン
蓄電池の仕様
宅郎

こちらの蓄電池は
✔リン酸鉄リチウムイオンで比較的安定している。
✔寿命(蓄電容量60%)が12,000サイクルと高耐久である。
✔後で増設できる。

というのが特徴ですね。
因みに12,000サイクルですが、1日1回の充放電と考えた場合、約33年分です。
これは蓄電池本体よりも先に他の電子機器が壊れてしまうでしょう。
状況に応じてダブル発電(深夜電力でも充電を行う)を使用した方が良いですね。

なっちゃん

ダブル発電にした方が良い条件てあるの?

宅郎

ダブル発電は比較的電力単価の安い深夜に充電するのですが、その深夜電力にも燃料費調整額が効いてくるので、決して安いとは言えません…
それでも、ダブル発電した方が良い状況はあります。
✔翌日が曇りや雨で発電量が少ない
✔日の出が遅く、発電が始まる前に多く電力を使う

これ以外はダブル発電のメリットはないと思いますが、
分かってないことが多いので色々試してみたいと思ってます。

導入費用

気になる導入費用ですが、別記事で事前に予測した金額通りでした。

宅郎

既存宅への設置のため、工事内容は各ご家庭で異なります。
太陽光発電の設置量や足場の設置など複数要因ありますが、我が家の場合はざっくり440万円(税込み)です。
前述した通り年間の電気料金が30万円になるとすると約15年分ですね。
自己消費と売電でどの様に推移していくか、とても気になるところです。

なっちゃん

お金のことも大切だけど「安心して暮らせる」という価値も重要だと思ったよ。大人だけなら停電が起きても何とかなるけど、今は小さな赤ちゃんが一緒だからね。

宅郎

そうだよね。
「備えあれば憂いなし」だね!

導入効果のシミュレーション

我が家に太陽光発電を設置した場合のシミュレーションを行い、電力収支がどの様になるかシミュレーションしてみます。

太陽光発電の設置条件

我が家の屋根は下記図の様になっています。

宅郎

大屋根が設置しやすいですが、北西流れで効率はよくありません。
下屋を活用する案も考えましたが、昼過ぎから大屋根の影になる部分が出てしまうため、大屋根のみに設置することにしました。

発電量と収支のシミュレーション

発電量は屋根の方位角/傾斜角や建物の影によって影響を受けてしまいます。
正しくシミュレーションしないと、目論見通りの結果が得られないので注意が必要ですね。
幸い我が家は建物の影になってしまう様な立地条件ではないので、屋根の方位角/傾斜角で算出できます。

工務店さんでもシミュレーションしてくれましたが、より現実を知るために実際の気象条件を考慮したシミュレーションも行ってみました。

そこで用いたのが「音と色と数の散歩道さん」のサイトになります。
下記リンクの「太陽光発電所」というページに「1時間毎の日射量と発電量の表示(JavaScript版)」というとても素晴らしいシステムがあります。

宅郎

細かい条件も入力できるし、何より各地域の実際の天気状況を使って発電量を算出することができる素晴らしいサイトです。

太陽光発電のシミュレーション条件
  • 屋根傾斜角[°]:14.04(2.5寸)
  • 方位角[°]:135
  • 温度損失[%]:10,15,20
  • パワコン損失[%]:4
  • その他損失[%]:5

発電量シミュレーション

太陽光発電 シミュレーション 12kW 北西流れ 発電効率 天候 高気密高断熱 HEAT20 G3 断熱等級7
宅郎

工務店さんのシミュレーション:12,041kWh
実際の天候を考慮:12,032kWh
でほぼ同じとなりましたね。
ということで、我が家に12kWの太陽光発電を積むと12,000kWh/年間が見込めそうです。

使用量:2022年

2022年 電気使用量 年間 累積 高気密高断熱 HEAT20 G3 断熱等級7
宅郎

前半の繰り返しになりますが、我が家の2022年の電気使用量です。
5,700kWh/年間となります。

電気収支

太陽光発電 発電量 使用量 収支 シミュレーション 高気密高断熱 HEAT20 G3 断熱等級7
宅郎

電力収支は1月のみ僅かにマイナスとなりますが、その他はプラスになる見込みです。
これは冬の電力収支を基準に太陽光発電の積載量を決めたためです。
また、将来的に家族が増えたり、電気自動車を所有すると使用量が増加することを考慮し多めにしました。
それに積載する量で足場や工事費は大きく変わらないため、既築住宅へ設置するならなるべく多く!だと思います(お金掛かりますが…)。

電気収支(累計)

太陽光発電 発電量 使用量 収支 シミュレーション 高気密高断熱 HEAT20 G3 断熱等級7
宅郎

電力収支を累積で確認すると年間で6,332kWhのプラスとなります。
2023年より売電を開始した場合のFIT買取額は16円ですので、単純計算をすると6,332kWh × 16円で101,312円となります。

なっちゃん

年間の電気料金予測が30万円だったわよね。
30万円を0円にした上で、余った電気を売ってプラス10万円の利益が出るってこと?
そうすると、年間40万円分の効果があるってことじゃない!
導入費用が440万円て言ってたから11年で元が取れるってこと?!

宅郎

そこまで単純には行かないですね。
今回導入した太陽光発電はそのぐらいのキャパはあるけど、蓄電池の容量が少ないので買電をゼロにすることができなんだ…
つまり30万円/年を0円には出来ないってことだね。
その代わり売電額が101,312円より少し増えるかな。

なっちゃん

そうなのね…ザンネン😩

宅郎

電気の使い方を工夫することで自給率を上げることができると思うので、太陽光発電が稼働したら試してみるよ!

導入に対する懸念点

導入を決定しましたが、最後まで悩みました。
それは、タイミングです。
今後の動向を知った上で導入を決めました。

価格低下

太陽光発電および、蓄電池は年々価格が下がってきています。
各々確認してみます。

太陽光発電の費用相場

こちらは「資源エネルギー庁」が発行している太陽光発電の費用相場です。

太陽光発電 価格 目安 資源エネルギー庁 経済産業省
国内の太陽光発電コスト動向(出典:資源エネルギー庁

2021年の既築費用は平均30.2万円/kWです。
しかし、2022年、2023年は原材料費・物流費など様々な高騰要素があり値上がりしています。
下記も「資源エネルギー庁」の資料になりますが、価格上昇を示しています。

太陽光パネルの国際状況(出典:資源エネルギー庁

僕たち末端の価格感としては、おそらく2021年に比べ2〜3割程度の値上げになっているタイミングです。
ということは、30.2万円/kWが39.3万円になっていてもおかしくありません。
この値上げの波がいつ収まるのかわかりませんが、少なくとも2023年は値上げフェーズのようですね。

宅郎

普通に考えたら「今ではない」ですね。

蓄電池の費用相場

こちらは「経済産業省」が発行している太陽光発電の費用相場と今後の見通しです。

太陽光発電 価格 目安 資源エネルギー庁 経済産業省
定置用蓄電池システムの目標価格と導入見通し(出典:経済産業省

蓄電池は今後の需要増加に伴って、低コスト化が期待できるとあります。
家庭用の蓄電池は2019年:19万円/kWhに対して、2030年:7万円/kWhを目標に設定しているようですね。
確かに近年ではレアメタルである「コバルト」を使用しない「コバルトフリー」が進んできています。
また、そもそも高価な「リチウム」を使用しない「ナトリウムイオン電池」の研究も進んでいます。

宅郎

こんな情報を見たら蓄電池は「今ではない」となりますね。

技術の進化

太陽光発電も蓄電池も新たな技術開発が進んでいます。
どんな進化を遂げそうか?ぐらいは軽く知っておいても良いかもしれません。

太陽光発電の技術進化

■オプティマイザ
太陽光発電として身近な存在になりつつある装置があります。
それは「オプティマイザ」です。
オプティマイザはモジュール1枚1枚を管理することで、日陰や汚れ等によって発電量が下がったモジュールの影響を最小化してくれる装置です。
日本ではまだ一般的ではないですが、アメリカなどでは採用が進んでいるようです。

■ペロブスカイト太陽電池
太陽光発電に関しては「ペロブスカイト太陽電池」の存在が気になります。
下記は「資源エネルギー庁」の資料になります。

次世代型太陽電池の開発(出典:資源エネルギー庁

ペロブスカイト太陽電池は現在主流のシリコン系に比べて、価格が半分程度になるといわれています。
しかも、弱い光でも発電するそうです。
今までの常識が一変する発明になりそうですね。
そんなペロブスカイト太陽電池ですが、最速で2023年度から「ユーザーと連携した実証」が始まるようです。
となると実用化も近いかもしれません。

宅郎

「ペロブスカイト太陽電池」気になりますね。
特に価格と弱い光での発電という所が気になりますね。
一方で発電効率はまだまだ低いですし、耐久性にも課題はありそうです。

蓄電池の技術進化

蓄電池に関する技術進化に関しては、価格面について前述で触れましたが、安全性の観点でも「全固体電池」があります。
全固体電池に関しては、2020年代後半以降に市場に普及するといわれています。
おそらく出始めは安全性と性能(エネルギー密度、急速充電への対応)などを売りにして、価格は【液系<固体系】になるでしょう。
一方で技術的課題も残されています。
経年劣化(寿命が短い)
量産化技術の確立
何れにしてもまだ先になると思われる技術です。

宅郎

今後の蓄電池の動向はなかなか先が読めません…
一つ言えることは「確実に進化を遂げていく」ということです。
いつの断面で選択するのか?難しいですね。

補助金に関するトリガー

東京都では2025年4月から「太陽光発電設置義務化」が始まります。

義務化になり当然ですが、支援がないと都民の方々も納得できません。
ということで、都からの支援制度も合わせて実施されます。
その支援制度は下記のような制度になるようです。

太陽光発電義務化に対する東京都の支援制度(出典:東京都

かなり手厚い補助になるようですね。
この流れをトリガーとして、全国に広がると期待しても良いのかもしれませんね。

宅郎

補助金に関しては、翌年のことすら分かりませんので、待っていても永遠に来ない可能性もあります。
でも、昨今のエネルギー問題は深刻なので、蓄電池も含めて補助が発動する可能性は高まっていると思います。
今付ける必要がない人は、待った方がよい時期だと思います。

導入に向けた懸念点:まとめ

導入費に対する懸念点まとめ
  • 価格の低下要素は多数あり
    ・太陽光発電:2023年現在は価格上昇局面である
    ・蓄電池:普及過程のため今後の高まる需要に比例して価格低下が期待される
  • 技術の進化
    ・太陽光発電:オプティマイザによる出力最適化
    ・太陽光発電:ペロブスカイト太陽電池の実用化
    ・蓄電池:全固体電池の実用化
  • 補助金
    ・東京都の太陽光発電義務化に伴う補助金の支給:2025年4月
    ・これをトリガーに全国に普及するか?
宅郎

こんなに気になる技術や補助金があり「今採用すべき?」と本気で悩まされます。
我が家を建てる際に、太陽光発電&蓄電池は10年後かな?と考えていたので、これらの情報と合わせても2030年前後が最適なんだろうなと思う…
今回「導入に向けた懸念点」と表現したのは、こんな情報に後ろ髪を引かれる思いだったからです。

なっちゃん

そうだね〜すごく悩んでたよね。
まるでバンジージャンプをなかなかジャンプ出来ない人みたいだったよ。
だから「ツン👉!」と押しちゃった。
思いのほかあっさり飛んで行っちゃったねw

まとめ

我が家が既築のお家に「今」太陽光発電や蓄電池を設置することにした経緯や検討内容について示してみました。
結論としては、太陽光発電(12kW)&蓄電池(7.04kWh)を設置する契約を結びました。
同様に電気代の高騰にお悩みで、対応策を検討されている方のお役に立てれば幸いです。

まとめ①:2022年の振り返り

2022年頭から電気料金は値上げを続け、右肩上がりに電力単価(含む基本料金)が上昇した。
✔年初の電力単価:28.1円/kWh
✔年末の電力単価:39.9円/kWh
✔ピークの電力単価:49.5円/kWh
✔平均の電力単価:34.0円/kWh

2022年の電気料金実績は194,027円(5,700kWh)でしたが、2022年末の単価(40円/kWh)で計算すると228,000円(+33,973円、+18%)となります。
建築時(2021年)の想定では175,500円でしたので、そこからの上げ幅は+52,500円(+30%)です👀

まとめ②:今後の電気料金動向

2023年も電気料金は値上げになる見通しです。
規制料金、自由料金共に値上げになる(規制料金は2023年6月から値上げ)
託送料金についても値上げ(レベニューギャップ制度導入、2023年4月〜)
電気・ガス価格激変緩和対策事業(国による値引き、2023年2月〜10月)

ネガティブ要素とポジティブ要素がありますが、圧倒的に値上げが優勢です。

まとめ③:導入に向けた検討

導入に向けた検討を2022年10月頃から行い下記のポイントについて検討しまいた
✔太陽光発電は必要なのか?
✔蓄電池は必要なにか?
✔蓄電池を導入するにしても、定置式が良いか?移動式(EV)が良いか?
✔V2Hを導入すべきか?
✔導入費用と効果の検証
✔導入コスト低減検討

最終的には「太陽光電池+蓄電池」に決定し、契約に至りました。

まとめ④:導入仕様

契約した最終仕様のご紹介です。

■太陽光電池
 ・メーカー:Hanwha Q CELLS Japan.
 ・モデル:Q.PEAK DUO M-G11
 ・システム総出力:12kW(400W × 30枚)

■パワーコンディショナ
 ・メーカー:ダイヤゼブラ電機(田淵電機)
 ・モデル:9.9kW 5回路モデル(EHF-S99MP5B)

■蓄電池
 ・メーカー:ダイヤゼブラ電機(田淵電機)
 ・モデル:EIBS7
 ・蓄電容量:7.04kWh

北西流れの屋根のため、太陽光電池の容量は多めの12kWとしました。
EIBS7の蓄電池は後で追加ができるため、導入コスト低減も含めて7.04kWhとしました。

今導入すべきか悩ましい情報も多々ありますが、我が家は機会損失の最小化を優先し「今(2023年2月)」設置する判断を下しました。
引き続き、設置の様子や設置後の効果についても記事にしていきますので、興味のある方は参考にしてください。

電気代の値上げ対策として、少しでも参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

電気代 電気料金 高騰 対策 太陽光発電 蓄電池 検討 今なのか?

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

星野宅郎のアバター 星野宅郎 お家の情報発信ブロガー

<プロフィール>
✔︎30代でお家を建てる
✔︎お家の情報にどハマり!
✔︎情報をまとめてブログで発信

目次