お家づくりで「断熱性能」をどのくらいにすればいいのか?と悩まれている方が多いのではないでしょうか?
断熱性能を示す基準も複数あり代表的な基準は下記です。
・国土交通省の「断熱等級」
・一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会の「HEAT20」
断熱性能も頭打ちはあり、断熱等級であれば「7」、HEAT20であれば「G3」だと思います。
この記事では、HEAT20 G3(断熱等級7)の暮らしをご紹介していきます。
家づくりの大切な要素の一つである断熱性能について、本記事を参考にしいただき後悔のない家づくりの参考にしていただければ幸いです。
2022年5月の屋外状況
屋外の温度・湿度に関しては、気象庁のデータを使用しています。
最寄りの地点のため実際に住んでいる場所と異なるので、多少のずれはあるかもしれません。
群馬県5月の屋外温度
群馬県の2022年5月はどのような気温でしょうか?
気象庁のデータから平均気温と最高気温/最低気温をグラフ化してみました。
グラフ下部の数字は一日の温度差の値です。
5月も4月に引き続き、一日の寒暖差が大きい月ですね。
暖かくなってきた5月中盤でも3月並みの寒さを記録(5月16日)
最高気温が25℃を超える夏日が16日もありました。
最も高い気温は34.3℃(5月29日)…真夏です。
- 平均気温:18.5℃
(4月の14.5℃から+4.0℃) - 最高気温:34.3℃
(4月の28.3℃から+6.0℃) - 最低気温:7.2℃
(4月の1.0℃から+6.2℃) - 氷点下日数:0日
(4月も0日でした) - 夏日(25℃以上):16日
(4月は8日でした)
群馬県5月の屋外湿度
湿度に関しても気象庁のデータからグラフを作成します。
相対湿度[%]
気温と同様に湿度も乱高下していますね。
絶対湿度[g/kg]…計算により算出のため参考です
絶対湿度で見てみると目標内に収まっている日が多いので、窓開け換気ができる季節ですね。
最高気温(34.3℃)を記録した5月29日は湿度が低いので、カラッとした暑さだったことが分かります。
本格的な夏とはそこが異なりますね。
我が家の湿度に対する考え方は下記の記事を参考にしてみてください。
住環境の記録:2022年5月1日〜5月31日
寒暖差の激しい季節なので、お家の中が一定に保たれていると体調管理もしやすくありがたいですよね。
実際はどのようになっていたのか確認していきます。
※5月は無冷暖房で快適に過ごすことができました。
その前にお家の基本スペックについてです。
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k(HEAT20・G3、断熱等級7)
- 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
また、断熱性能、気密性能に関するおさらいはこちらの記事を参考にしてください。
温度比較
お家の温度計測場所は、
✔リビング(南側一等地)
✔ロフト(高所注意!)
✔寝室(北側角部屋)
✔脱衣室(西側)
✔床下(基礎断熱=屋内扱い)
の5ヶ所で行っています。
各部屋の平均温度と屋外平均温度を折れ線グラフで表示しています。
また、日照時間を棒グラフで表示しています。
- 5月は暖房・冷房を使用することなく過ごせた。
- 無冷暖房のため屋外の温度に引っ張られ、日ごとと温度差が発生した。
- とは言え、1ヶ月を通しての最大温度差は5℃(床下除く)
・MAX:26.8℃@ロフト
・MIN:21.8℃@寝室 - 5月中旬以降は日射取得から日射遮蔽へ切り替わる
- 日照時間が長い
続けて一日の屋内温度差(床下は除く)を見ていきます。
日ごとの平均温度差をグラフ化します。
- 温度差は最大で1.2℃
主に高所のロフトと北側の寝室との差 - 冷暖房を使用していないため、日ごとの温度差はあるが、1日単位では温度差が小さい
- 5月20日以降は屋外平均気温の上昇と合わせて緩やかな右肩上がり
- 高気密高断熱の影響で一度室温が上がると下がらない
⇨屋外の温度・湿度を見ながら窓開け換気(ナイトパージ)を行う
湿度比較
相対湿度と絶対湿度について比較していきます。
相対湿度[%]
馴染みのある相対湿度[%]で屋外と屋内を比較してみます。
屋内の湿度は各部屋(床下を除く4ヶ所)の平均値です。
屋内は目安相対湿度である40%〜60%を維持しています。
平均57.6%で、やや高めですね。
絶対湿度[g/kg]
絶対湿度[g/kg]の比較です。
相対湿度から計算で求めています。
屋外の湿度も良い感じなので、屋内の湿度も目標内(7g/kg〜13g/kg)に収まっています。
温度比較で触れましたが、窓開け換気(ナイトパージ)も十分可能な湿度ですね。
クール暖(&エコヌクール):水温設定
2022年5月はクール暖(暖房)を全日停止しました。
環境トピックス
5月29日は最高気温34.3℃を記録するとても暑い日でした。
この日の屋内温度(リビング)を確認してみます。
この日の天気予報は最高気温34℃ということで、流石に冷房が必要かも?と思う朝を迎えました。
予報通り気温はぐんぐん上昇し、最高気温は34.3℃に到達しました。
(上記グラフは時間平均のため33.6℃)
リビングの温度を確認すると、
・リビング最高温度:26.6℃
・リビング最低温度:25.1℃
温度差は1.5℃でした。
室内温度が26.6℃まで上昇しましたが、穏やかな温度上昇です。
また、湿度も適度なため不快感はありませんでした。
(下記湿度グラグを参照)
日中の瞬発的な気温上昇に関しては、ほぼ影響受けることなく快適な空間が維持でできています。
光熱費の紹介
5月は冷暖房を使用することなく過ごすことができました。
電力を多く使用するエコキュートに関しても、外気温度の上昇とともに電力消費が抑えられるはずです。
また、エコキュートに関しては電力契約との関係で「日中湯わかし」をトライしています(3月〜6月)。
参考になると思うので下記リンクをご覧ください。
条件
お家の基本スペック・・・断熱性能はHEAT20 G3(断熱等級7)
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k
- 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
- ソーラー発電:なし
- 蓄電池:なし
主な設備仕様(電気を多く消費してそうなモノたち)・・・オール電化
- 冷暖房設備
協立エアテック:クール暖(輻射式冷暖房) - 換気設備
マーベックス:澄家(全熱交換型第一種換気) - 給湯設備
三菱:エコキュート(Sシリーズ460L) - 調理器具(IH)
三菱:ユーロスタイルIH(グリルなし) - 食洗機
BOSCH:60cmビルトイン食洗機(SMV46TX016) - 洗濯機
SHARP:ドラム式洗濯乾燥機(ES-W113) - 除湿機(梅雨、夏時期のみ使用)
三菱:衣類乾燥除湿機(MJ-M120PX)
生活スタイル
- 居住者:夫婦
- お休み:基本的には土日祝日休み
- 屋内の服装
夏:半袖半ズボン
冬:長袖長ズボン(薄手) - 室温
夏:25℃〜28℃
冬:22℃〜24℃ - 湿度
相対湿度:40%〜60%
絶対湿度:7g/kg〜13g/kg - 食洗機:1日に1回が基本
- 洗濯:2日に1回が基本
夏:洗濯機の乾燥機能を使用
冬:部屋干し・・・節電+加湿 - お風呂:基本的にはシャワー
(快適な家になってからお風呂を欲しなくなった)
電力使用予測(エネルギーパス協会の事前予測)
消費量予測 | 光熱費予測 | 燃料単価 (1kWhあたり) |
---|---|---|
464kWh | 13,500円 | 29.1円 |
電力使用量
2022年5月(2022/4/22〜2022/5/21)の使用量は…
(電力会社:Looopでんき…スマートタイムプラン)
使用量 (前月比) | 請求金額 (前月比) | 1kWhあたり (前月比) |
---|---|---|
245kWh (71%) | 6,772円 (72%) | 27.6円 (102%) |
内訳
項目 | 単価 [円] (前月比) | 使用量 [kWh] (前月比) | 金額 [円] (前月比) |
---|---|---|---|
スマートタイム (3月〜6月) | 17.50 (−) | 104 (78%) | 1,820.00 (78%) |
ピークタイム (7月〜9月、12月〜2月) | 37.50 (−) | 0 (−) | 0 (−) |
リビングタイム | 27.50 (−) | 78 (71%) | 2,145.00 (71%) |
ナイトタイム | 20.50 (−) | 63 (62%) | 1,291.50 (62%) |
燃料費等調整額 | 2.74 (121%) | 245 (71%) | 671.30 (85%) |
再生可能エネルギー発電進捗賦課金 | 3.45 (103%) | 345 (71%) | 845.25 (73%) |
光熱費予測を下回りました。
予測:464kWhに対して、実際:245kWhで-219kWh(53%)です。
すごい節約できたわね!
オール電化で6,772円はお安く抑えられたね。
冷暖房を使用しなく済む季節限定だね。
春って経済的な季節ね〜🌸
年間累計
エネパス予測と実績使用量の累計グラフです。
5月は大幅に節電できたので、年間累積も予測に寄せることができました。
調整額の推移
気になる電力調整額の推移です。
燃料費等調整額がジワジワ上がってきています。
5月は使用電力量が少ないので影響は小さいですが、このまま上がり続けると夏頃は厳しいですね(^_^;)
とんでもないペースで上っていく予感しかしません。
まとめ
2022年5月は最高気温が34.3℃になる夏?と思うような月になりました。
とは言え全体的には過ごしやすい季節のため、冷暖房は使用することなく過ごすことができました。
屋内の温度・湿度まとめ
- 平均温度:24.2℃(冬季目標:22℃〜24℃)(夏季目標:25℃〜28℃)
- 平均相対湿度:57.6%(目標:40%〜60%)
- 平均絶対湿度:10.9g/kg(目標:7g/kg〜13g/kg)
平均温度が中間期らしい温度です。the快適😊
アパート時代は夜窓を開けっ放しで朝寒い!ということがありましたが、このお家ではそんなこと無く過ごせます。
光熱費まとめ
- 予測電力使用量:464kWh
- 実際の電力使用量:245kWh(予測比53%)
- 電気料金:6,772円
エネルギーパス協会の予測に対して下回ることができました。
節電・光熱費を抑えるポイントとしては下記です。
- 寒暖差があったが無冷暖房で過ごせた
✔室温が高くなるタイミングがあったが湿度がコントロールされているので快適
✔室温上昇時は屋外の温度・湿度を見ながら窓開け換気(ナイトパージ)を実施 - エコキュートの設定見直し
✔沸かし量おまかせ(eco)設定
✔スマートタイム(10:00〜16:00)で沸かす
✔気温の高い時間帯に沸かすことで効率アップ - 食洗機の使用時間
✔スマートタイム(10:00〜16:00)に使用する - 洗濯機の使用時間
✔極力スマートタイム(10:00〜16:00)で洗濯する
断熱性能:HEAT20 G3(断熱等級7)の暮らしが少しでも表現できていれば幸いです。
日中は30℃超え、夜は10℃台前半になる日もありましたが、屋内はとても快適な空間でした。
中間期のため無冷暖房で過ごせたため、オール電化でも6,000円台の光熱費は嬉しいです。
この暮らしが皆さんに訪れればいいなぁと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m