お家づくりで「断熱性能」をどのくらいにすればいいのか？と悩まれている方が多いのではないでしょうか？
断熱性能を示す基準も複数あり代表的な基準は下記です。
・国土交通省の「断熱等級」
・一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会の「HEAT20」
断熱性能も頭打ちはあり、断熱等級であれば「7」、HEAT20であれば「G3」だと思います。
この記事では、HEAT20 G3（断熱等級7）の暮らしをご紹介していきます。
家づくりの大切な要素の一つである断熱性能について、本記事を参考にしいただき後悔のない家づくりの参考にしていただければ幸いです。
2022年6月の屋外状況
屋外の温度・湿度に関して、2022年6月から取得方法を見直しました。
・〜2022年5月：気象庁のデータ
・2022年6月〜：SwithBotによる計測
詳しくは下記の記事をご覧ください。
2022年6月の屋外温度＠群馬県
群馬県の2022年6月の屋外気温を確認してみます。
平均気温と最高気温/最低気温をグラフ化しました。
グラフ下部の数字は一日の温度差の値です。
関東は6月6日に梅雨入りし、6月27日頃には梅雨明けとなりました。
梅雨の期間が短いですね。
それに伴って6月19日頃からかなり熱くなり30℃を超える真夏日となりました。
その後6月25日から更に熱くなり35℃を超える猛暑日が続きました。
同県内の伊勢崎市では6月25日に40℃を超えました…😥
- 平均気温：23.7℃
（5月の18.5℃から+5.2℃） - 最高気温：38.4℃
（5月の34.3℃から+4.1℃） - 最低気温：15.2℃
（5月の7.2℃から+8.0℃） - 氷点下日数：0日
（5月も0日でした） - 夏日（25℃以上）：21日
（5月は16日でした） - 真夏日（30℃以上）：10日
（5月は1日でした） - 猛暑日（35℃以上）：5日
（5月は0日でした）
2022年6月の屋外湿度＠群馬県
湿度に関しては、相対湿度［％］と絶対湿度［g/kg］で確認していきます。
相対湿度［％］
梅雨の季節に入ったため全体的に湿度は高いですね。
見ているだけでジメジメしてきます＞＜
絶対湿度［g/kg］…計算により算出
絶対湿度で見てあげると、6月の前半は意外と空気中の水分量はちょうど良いですね。
一変して6月17日からは水分量が上昇しています。
気温と相まってジトジト暑いです…
我が家の湿度に対する考え方は下記の記事を参考にしてみてください。
ダニ・カビ・チャタテムシの増加を防止するために湿度コントロールは重視しています。
住環境の記録：2022年6月1日〜6月30日
6月前半は無冷房で過ごせましたが、6月中旬（6月18日）以降は冷房（クール暖）を使用しました。
どのような屋内状況になって冷房を使用したかを見ていきましょう。
その前にお家の基本スペックについてです。
- 面積：106m2（32坪）
- 階数：平屋（勾配天井、ロフトあり）
- 断熱性能（UA値）：0.23w/m2k（HEAT20・G3、断熱等級7）
- 気密性能（C値）：0.13cm2/m2
- 工法/構想：木造軸組工法
また、断熱性能、気密性能に関するおさらいはこちらの記事を参考にしてください。
温度比較
お家の温度計測場所は、
✔リビング（南側一等地）
✔ロフト（高所注意！）
✔寝室（北側角部屋）
✔脱衣室（西側）
✔床下（基礎断熱＝屋内扱い）
の5ヶ所で行っています。
各部屋の平均温度と屋外平均温度を折れ線グラフで表示しています。
また、日照時間を棒グラフで表示しています。
- 6月は急激な温度上昇で6月19日から冷房（クール暖）を使用した。
- 1ヶ月を通しての最大温度差は4.8℃（床下除く）
・MAX：28.1℃＠ロフト
・MIN：23.3℃＠寝室 - 日照時間が長い（12時間を超える日もある）
続けて一日の屋内温度差（床下は除く）を見ていきます。
日ごとの平均温度差をグラフ化します。
- 温度差は最大で1.7℃
主に高所のロフトと北側の寝室との差 - 〜6月18日は冷暖房を使用していないため、日ごとの温度差はあるが、1日単位では温度差が小さい
- 6月19日〜は冷房使用によって高所（ロフト）との温度差が発生した
- 6月25日からの連続猛暑日で屋内温度も上昇（冷房設定の見直し…後述）
湿度比較
相対湿度と絶対湿度について比較していきます。
相対湿度［％］
馴染みのある相対湿度［％］で屋外と屋内を比較してみます。
屋内の湿度は各部屋（床下を除く4ヶ所）の平均値です。
6月6日より梅雨入りし屋内の湿度も緩やかに増加しました。
6月10日には60％を超えるようになったため、リビングで除湿機（エレクトロラックス：UltimateHome 500）を使用しました。
6月20日〜6月25日の間は除湿機を間欠的に使用しました（夜使用するなど）。
屋内は目安相対湿度である40％〜60％を概ね維持していますが、平均58.0％でやや高めですね。
絶対湿度［g/kg］
絶対湿度［g/kg］の比較です。
相対湿度から計算で求めています。
屋外気温の上昇に伴って右肩上がりに絶対湿度が増加しています。
6月中旬までは窓開け換気も可能ですが、6月17日以降はNGです！
これは相対湿度だけ見ていてもわからないので注意が必要です。
我が家も6月25日まで除湿機を間欠運転していましたが、6月26日以降は冷房（クール暖）の除湿能力だけで行けるかな？と油断した結果、上限目標の13g/kgを超えてしまいました（0.1g/kgですが）。
2022年に導入した除湿機に関する詳しい情報は下記の記事をご覧ください。
クール暖（＆エコヌクール）：水温設定
2022年6月はクール暖（冷暖房）は6月18日より使用を開始しました。
グラフ化して屋外と屋内の温度変化をみてみます。
6月15日以降の気温上昇に耐えきれず、クール暖（冷房）を6月18日から使用しました。
その際の水温設定は16℃でした。
その後、6月25日以降の連続猛暑日では屋内温度が上昇してしまい、水温設定を11℃に見直しました。
夜間は冷えすぎてしまうため、控えめ設定（＋3℃）としました。
光熱費紹介
6月は18日より冷房を使用しました。
梅雨明けは6月27日頃と平年より20日ほど早く、光熱費負担は高い年になりそうですね。
我が家の電力量検針日が21日〆のため、冷房分は7月の料金から反映される形です。
6月いっぱいはLooopでんきの「スマートタイム」が有効なため、エコキュート・食洗機・洗濯＋乾燥を日中に使用する設定としています（3月〜6月）。
エコキュートに関する設定は下記リンクをご覧ください。
条件
お家の基本スペック・・・断熱性能はHEAT20 G3（断熱等級7）
- 面積：106m2（32坪）
- 階数：平屋（勾配天井、ロフトあり）
- 断熱性能（UA値）：0.23w/ｍ2k
- 気密性能（C値）：0.13cm2/m2
- 工法/構想：木造軸組工法
- ソーラー発電：なし
- 蓄電池：なし
主な設備仕様（電気を多く消費してそうなモノたち）・・・オール電化
- 冷暖房設備
協立エアテック：クール暖（輻射式冷暖房） - 換気設備
マーベックス：澄家（全熱交換型第一種換気） - 給湯設備
三菱：エコキュート（Sシリーズ460L） - 調理器具（IH）
三菱：ユーロスタイルIH（グリルなし） - 食洗機
BOSCH：60cmビルトイン食洗機（SMV46TX016） - 洗濯機
SHARP：ドラム式洗濯乾燥機（ES-W113） - 除湿機（梅雨、夏時期のみ使用）
三菱：衣類乾燥除湿機（MJ-M120PX）
エレクトロラックス：除湿機（UltimateHome 500）
生活スタイル
- 居住者：夫婦
- お休み：基本的には土日祝日休み
- 屋内の服装
夏：半袖半ズボン
冬：長袖長ズボン（薄手） - 室温
夏：25℃〜28℃
冬：22℃〜24℃ - 湿度
相対湿度：40％〜60％
絶対湿度：7g/kg〜13g/kg - 食洗機：1日に1回が基本
- 洗濯：2日に1回が基本
夏：洗濯機の乾燥機能を使用
冬：部屋干し・・・節電＋加湿 - お風呂：基本的にはシャワー
（快適な家になってからお風呂を欲しなくなった）
電力使用予測（エネルギーパス協会の事前予測）
| 消費量予測 | 光熱費予測 | 燃料単価 （1kWhあたり） |
|---|---|---|
| 567kWh | 16,500円 | 29.1円 |
電力使用量
2022年6月（2022/5/22〜2022/6/21）の使用量は…
（電力会社：Looopでんき…スマートタイムプラン）
| 使用量 （前月比） | 請求金額 （前月比） | 1kWhあたり （前月比） |
|---|---|---|
| 284kWh （116％） | 8,053円 （119％） | 28.4円 （103％） |
内訳
| 項目 | 単価 ［円］ （前月比） | 使用量 ［kWh］ （前月比） | 金額 ［円］ （前月比） |
|---|---|---|---|
| スマートタイム （3月〜6月） | 17.50 （−） | 104 （100％） | 1,820.00 （100％） |
| ピークタイム （7月〜9月、12月〜2月） | 37.50 （−） | 0 （−） | 0 （−） |
| リビングタイム | 27.50 （−） | 103 （132％） | 2,532.50 （132％） |
| ナイトタイム | 20.50 （−） | 77 （122％） | 1,578.50 （122%） |
| 燃料費等調整額 | 2.97 （108％） | 284 （116％） | 843.48 （126％） |
| 再生可能エネルギー発電進捗賦課金 | 3.45 （100％） | 284 （116％） | 979.80 （116％） |
光熱費予測を下回りました。
予測：567kWhに対して、実際：284kWhで-283kWh（50％）です。
5月に引き続き、すごい節約できたわね！
5月に比べると使用量は増加しているけど、光熱費としては助かる季節だね。
増加の要因は湿度対策です。
風呂上がりの除湿機＆洗濯も乾燥を使用しました。
6月18日から冷暖房を使用しているけど、電気料金として反映されるのは7月分からだね。
6月前半は気温は高くないけど、湿度が高かったので除湿にエネルギーを使ったのね。
本格的な暑さを迎える来月からの電気代は少し心配ね。
年間累計
エネパス予測と実績使用量の累計グラフです。
6月も5月同様に大幅な節電できたので、年間累積は予測を下回りました。
年初のオーバー分は取り返しました。
調整額の推移
気になる電力調達額の推移です。
燃料費等調整額がジワジワ上がってきています。
すでに分かっていることですが、8月からは
東京電力管内は5.10円/kWhになります！
爆発的に上がっていきますね！！
さらに！
8月からは料金改定（値上げ）も待っています！！
スマートタイムプラン（東京電力管内）は全時間帯3.30円/kWhの値上げです！！
この値上げが今月に適用された場合、8,053円→9,595円と+1,542円（+19％）になります。
まさに、物価上昇（スタグフレーション）ですね(´；ω；｀)
まとめ
2022年6月は最高気温が38.4℃となり真夏到来です。
瞬間的に暑い日は屋内環境を維持できますが、連日では冷房を使用しないと過ごせませんでした。
屋内の温度・湿度まとめ
- 平均温度：24.7℃（冬季目標：22℃〜24℃）（夏季目標：25℃〜28℃）
- 平均相対湿度：58.0％（目標：40％〜60％）
- 平均絶対湿度：11.9g/kg（目標：7g/kg〜13g/kg）
平均温度で見るとちょうどよいですが、6月の前半と後半で温度変動がある月となりました。
後半の屋外湿度上昇を見ると、窓開け換気は禁物な季節です。
光熱費まとめ
- 予測電力使用量：567kWh
- 実際の電力使用量：284kWh（予測比50％）
- 電気料金：8,053円
エネルギーパス協会の予測に対して下回ることができました。
節電・光熱費を抑えるポイントとしては下記です。
- 6月前半は無冷暖房で過ごせた
✔6月中旬までは平均気温20℃前後の過ごしやす日が続いた
✔6月後半の猛暑日は冷房を使用（電力としては検針日の都合で7月でカウント） - 梅雨ですが除湿に対する電力消費を抑えられた
✔全熱交換型一種換気で湿度がコントロールしやすいため、除湿機は間欠使用で快適湿度を保てた
✔除湿能力が高く、消費電力の少ない除湿機（エレクトロラックス：UltimateHome 500）をメイン除湿機として使用した
✔お風呂上がりの１時間集中して除湿機を使用（サブ機使用） - エコキュートの日中湯沸かし設定
✔沸かし量おまかせ（eco）設定
✔スマートタイム（10：00〜16：00）で沸かす
✔気温の高い時間帯に沸かすことで効率アップ - 食洗機の使用時間
✔スマートタイム（10：00〜16：00）に使用する - 洗濯機の使用時間
✔極力スマートタイム（10：00〜16：00）で洗濯する
断熱性能：HEAT20 G3（断熱等級7）の暮らしが少しでも表現できていれば幸いです。
6月ですが猛暑日を記録しました。
流石に冷房なしでは過ごせませんでしたが、屋内の温度・湿度は一定に保つことができ快適な生活が送れました。
「快適」≠「電気をたくさん使用」ということがポイント（少ない電気で一日中快適を目指した家づくり）と考えています。
電気代の検証は検針日の都合で7月に実施します。
最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m
