2024年の冬、僕たちの家族は、高気密高断熱住宅での生活の真価を改めて実感しました。
外の世界が凍える寒さに見舞われても、僕たちの家は暖かさと快適さの楽園でした。
この記事では、厳しい冬を乗り越えながら、どのようにしてエネルギー効率を最大化し、電気料金を抑え、さらには環境に優しい生活を実現しているのかを、僕たち家族の日常を通じてご紹介します。
屋外の気温変動から屋内の安定した温度管理、そして驚きの電気使用量と電気代の詳細まで、持続可能な暮らしに役立つヒントを分かち合いたいと思います。
おさえておきたいポイントは相変わらずの断熱性能です!
✔夏は屋外の暑さを断熱し、冷やした屋内をキープする。
✔冬は屋外の寒さを断熱し、温めた屋内をキープする。
まさに魔法瓶のようなお家に住むことで、無駄なエネルギーを抑えることができます。
我が家は断熱等級7(HEAT20 G3)の断熱性を有しますが、どのような住環境になり、その時の電気代がいくらになるのか?など参考にしていただければと思います。
高気密高断熱(C値0.13cm2/m2、UA値0.23w/m2k)+太陽光発電&蓄電池のある暮らしをご紹介
- 1月の屋外/屋内の温湿度状況
- 1月の光熱費(JAPAN電力:くらしプランS)
- 太陽光&蓄電池の運用効果
- 電力会社の比較(支払額ランキング)
<結論>
- 屋外は氷点下!そんな日でも家中どこでも快適
- 屋内の平均室内温度は22.8℃
- 湿度50%以上をキープ、乾燥シーズンを感じさせない
- 電気使用量は711kWh、買電量は234kWhのみ
- 電気料金は7,910円(基本料金込み)とやや多い金額
- 電力自給率は61.3%で、太陽光発電の余剰電力売電量は213kWh、売上3,409円
- 電力会社の支払額ランキング
🥇1位:Looopでんき…5,966円
🥈2位:シン・エナジー(夜フィット)…6,463円
🥉3位:シン・エナジー(きほん)…7,113円
6位:JAPAN電力…7,910円 ←契約中
お家づくりで後悔しないためのポイント
日本の住宅における1月の悩みTOP5!高気密高断熱住宅はどの様に関わるのか?
- 暖房費の高騰
冬場は特に暖房を多用するため、電気やガスの料金が高くなりがちです。高気密高断熱住宅では、断熱性能が高いため、室内の暖かさを保ちやすく、暖房費の削減につながります。 - 結露とカビの発生
寒暖差により窓ガラスなどに結露が発生しやすく、それが原因でカビが生えやすくなります。高気密高断熱住宅は、結露の発生を大幅に減少させることができるため、カビのリスクを低減します。 - 室内の乾燥
暖房器具を使用することで、室内が乾燥しやすくなります。肌荒れや喉の痛みの原因にもなります。高気密高断熱住宅では、室内の湿度を一定に保ちやすく、乾燥を防ぐことが可能です。 - 暖かさの偏り
家の中で部屋によって温度差が出やすく、一部の部屋が寒いという問題があります。高気密高断熱住宅では、全体の温度差を少なく保つことができるため、家全体が均一に暖かく保たれます。 - 暖房器具による安全性の懸念
石油ストーブやファンヒーターなど、火を使う暖房器具は火災のリスクがあります。また、一酸化炭素中毒の危険性もあります。高気密高断熱住宅では、暖房負荷が低いため、暖房器具を使用する頻度が減り、それに伴う安全性の懸念も軽減されます。
※高気密住宅では石油ストーブやファンヒーターは使用禁止です!気密性が高いため空気汚染が進みます。
暖房費の削減、結露やカビの発生の防止、室内の快適な湿度の維持、全体の温度差の解消、暖房器具に関する安全性の向上など、これらのお悩みは住宅のつくり方で解決が可能です。
建てる前にしっかり学びたいですね。
2024年1月の屋外状況
2024年1月の屋外気温は平均5.6℃で、日によっては-1.7℃まで下がり、最高で15.5℃まで上がりました。
屋外の様子に関しては、気象庁のデータを用いています。
最寄りの観測点の情報になるので、多少のズレはありますが大きなズレはありません。
2024年1月の屋外気温@群馬県
群馬県の2024年1月の屋外気温を確認してみます。
平均気温と最高気温/最低気温をグラフ化しました。
グラフ下部の数字は一日の温度差の値です。
- 平均気温:5.6℃
(12月の7.8℃から-2.2℃) - 最高気温:15.5℃
(12月の19.6℃から-4.1℃) - 最低気温:-1.7℃
(12月の-1.6℃から-0.1℃)
一日の最大寒暖差は14.5℃にも達しましたが、我が家ではどのようにしてこれらの変動に対応しているのでしょうか。
次のセクションで屋内を見ていきましょう。
住環境の記録:2024年1月1日〜1月31日
お家の基本スペック
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k(HEAT20・G3、断熱等級7)
- 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
- 換気システム:第1種全熱交換型
- 太陽光発電:なし → 12kW(2023年6月運用)
- 蓄電池:なし → 6.2kWh(実効容量)(2023年6月運用)
また、断熱性能、気密性能に関する「おさらい」はこちらの記事を参考にしてください。
太陽光発電と蓄電池を2023年6月から導入しました。設備の詳細は下記記事をご覧ください。
温度比較
- リビング(南側一等地)
- ロフト(高所注意!)
- 寝室(北側角部屋)
- 脱衣室(西側)
- 子供部屋(東側)
- 床下(基礎断熱=屋内扱い)
- 屋根裏(屋根断熱=屋内扱い)
各部屋の平均温度と屋外気温を折れ線グラフで表示しています。
ざっくりですがトレンドを掴めるかと思います。
1月2日はガックと室温が下がっています。
これは、奥さんの実家にお泊りしたため、暖房をOFFにしたためです。
屋内平均温度と温度差
平均温度のトレンドで全体感は捉えましたが、一日の温度変化が見えてきません。
そこで、平均温度と最高温度/最低温度を示し、一日の最大温度差を見ていきます。
※実際の居住スペースではない「床下」と「屋根裏」は除きます。
それぞれの値をピックアップ
- 屋内平均温度:22.8℃(快適)
- 各計測点の最大温度差:6.4℃(1月14日)
- 最高温度は27.5℃と高い(1月6日@リビング)
- 最低温度は18.2℃(寝室)
屋内の最低温度は18.2℃まで下がってしまいました。
これは、外泊のため無暖房としたためです。
屋外の最低気温は1.3℃まで下がりましたが、無暖房で18℃以上をキープできたということになります。
1月のトピックとしては、
✔1月2日の屋内最低温度18.2℃
✔1月25日の屋外最低気温-1.7℃
について取り上げたいと思います。
1月2日の屋内最低温度:18.2℃
この日の前日から奥さんの実家でお泊りしていたため、暖房はOFFで外出しました。その後、15時ごろ帰宅したため、暖房をONにしました。
冬はいつも暖房をONにしちゃうから貴重なデータね。
無暖房でも18℃以上はキープできました。
薄手の服だと寒いですが、ある程度の服を着たら普通に暮らせる温度です。
1月25日の屋外最低気温:-1.7℃
屋外は氷点下ですが、屋内は20℃以上をキープしています。
あ!もちろん暖房は使用しています。
無暖房で20℃キープできてたらすごかったけどね。
流石に無理だったわね。
12月の反省を活かして、1月はクール暖の設定を「自動2」⇨「自動1」に変更しました。(自動1の方が暖房が強い)
その効果で、最低温度は概ね20℃以上でした。
湿度比較
相対湿度[%]
馴染みのある相対湿度[%]で屋外と屋内を比較してみます。
屋内の湿度は各部屋(床下、屋根裏を除く5ヶ所)の平均値です。
- ■屋外の相対湿度
-
- 平均相対湿度:51.0%
- 最高相対湿度:94.0%(1月21日)
- 最低相対湿度:13.0%(1月17日)
- ■屋内の相対湿度
-
- 平均相対湿度:51.0%(床下、屋根裏除く)
- 最高相対湿度:71.0%(1月3日)
- 最低相対湿度:39.0%(1月25日)
屋外、屋内ともに平均相対湿度は51.0%です。
同じ値でも温度が異なるので別世界です!
後述する絶対湿度で確認していきましょう。
その前に、屋内がもっとも乾燥した1月25日の様子を確認してみましょう。
最も乾燥した日でも目標相対湿度の40%〜60%を大きく下回ることはありませんでした。
絶対湿度[g/kg]
湿度の実態を見るには、相対湿度よりも絶対湿度の方が一目瞭然です。
湿度変化を確認するために、絶対湿度で比較してみましょう。
絶対湿度は計算で求めています。
(絶対湿度[g/kg]:1kgの空気の中に含まれる水分量[g]を示した値)
- ■屋外の絶対湿度
-
- 平均絶対湿度:2.9g/kg
- 最高絶対湿度:6.1g/kg(1月21日)
- 最低絶対湿度:1.2g/kg(1月17日、24日)
- ■屋内の絶対湿度
-
- 平均絶対湿度:8.9g/kg(床下、屋根裏除く)
- 最高絶対湿度:13.6g/kg(1月4日、6日)
- 最低絶対湿度:6.2g/kg(1月2日)
屋外の平均相対湿度は2.9g/kgです。これはとても乾燥した状態です。
屋内の最低絶対湿度が最も低かったのは1月2日ですが、この日は外泊したため加湿器・生活時の水蒸気も出ていませんので除外します。
相対湿度が低かった1月25日の様子を確認してみます。
乾燥する季節ですので、絶対湿度も低空飛行していますね。
特に屋外の絶対湿度は2g/kgを上回ることがありません。
一方で屋内は目標絶対湿度(7〜13g/kg)内を推移しています。
生活で発生する水蒸気や加湿器による水分で潤いを保つことができています。
生活で加湿につながる工夫は今は行ってないわね。
例えば、洗濯物の屋内干しだけど、宅郎Jrが生まれてからは行えてません…
毎日洗濯機様に乾燥まで行ってもらっています。
ということで、我が家の潤い維持は、一種換気システムによる全熱交換でなるべく屋外に捨てないことと、一台の加湿器で行っています。
換気システムは「澄家」を採用しています。
加湿器は「BALMUDA Rain」を採用しています。
関連記事を貼っておきますので、気になる方は合わせてお読みください。
クール暖(&エコヌクール):水温設定
我が家で使用している冷暖房は「クール暖」です。
冷水or温水を樹脂配管が並ぶパネルに通すことで、お家を冷やしたり、温めたりするシステムです。
クール暖に関する詳細は下記の記事を御覧ください。
クール暖(エコヌクール)の水温設定と平均温度の関係をグラフにしました。
(水温設定:棒グラフ、平均温度:折れ線グラフ)
12月の反省を活かし、暖房設定を見直しました。
我が家では冬場の設定として、「自動」を使用しています。
自動の設定は2段階あり、「自動1:強い」、「自動2:弱い」となります。
12月は「自動2」でしたが、20℃を下回る場面も見られたため、1月からは「自動1」に変更しました。
クール暖はエアコンと違って温度指定が行えないので、毎年苦労してます(^_^;)
クール暖を使用する上で、露点温度との関係性が重要だと考えています。
✔夏季:露点温度を下回る設定とすることで、除湿効果が得られる。
✔冬季:露点温度を下回る場所を屋内に作らないことで、結露を防止できる。
下記は露点温度とクール暖の設定温度を示したグラフです。
参考に最も温度が下がるであろう、寝室の窓際の温度を掲載します。
露点温度と窓枠付近の温度が近づくと結露の可能性があります。
赤丸を付けたあたりは怪しいです。
実際に1月5日の早朝、寝室の窓枠は結露していました。
その日の詳細を確認してみます。
✔1月5日:寝室窓枠で結露が発生
✔1月11日:カーテンを上げて改善
1月5日:寝室窓枠で結露が発生
確かに、窓枠付近の温度が結露レッドゾーンに食い込んでいます。
そのため、窓枠で結露が発生しました。
以前の記事でも書きましたが、カーテンを締め切るとカーテンによる断熱効果で窓とカーテンの温度が低下します。
そこに、屋内の暖かく湿った空気が入り込むので、結露が発生します。
高性能窓でも結露してしまうメカニズム
- 窓とカーテンの間はカーテンによって断熱される
- 断熱された空間は室温よりも温度が下がってしまう
(窓が外気温に近づいてしまう) - 湿った空気はカーテンと壁の隙間から簡単にすり抜ける
- 外気温に近づいた窓に湿った空気が触れる
- 窓が露点温度より低いと結露する
対策として、カーテンを少し上げることで窓とカーテンの温度が下がらなくなり、結露を防止できます。
1月11日:カーテン上げの改善後
どちらにしても、トリプル樹脂サッシ等であれば、露点温度まで下がることはないと思うので、「ビチョビチョなってしまった」なんてことはないですから、気にしなくてもいいレベルです。
我が家でも気が向いたら「カーテンを少し上げとくか」ぐらいの対応です。
電気使用量&電気料金の紹介
電気の使用量に関わる基本情報を共有しておきます。
断熱性能はHEAT20 G3(断熱等級7)です。
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k
- 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
- 換気システム:第1種全熱交換型
オール電化です。
- 冷暖房設備
協立エアテック:クール暖(輻射式冷暖房) - 換気設備
マーベックス:澄家(全熱交換型第一種換気) - 給湯設備
三菱:エコキュート(Sシリーズ460L) - 調理器具(IH)
三菱:ユーロスタイルIH(グリルなし) - 食洗機
BOSCH:60cmビルトイン食洗機(SMV46TX016) - 洗濯機
SHARP:ドラム式洗濯乾燥機(ES-W113) - 除湿機(梅雨、夏時期のみ使用)
三菱:衣類乾燥除湿機(MJ-M120PX)
エレクトロラックス:除湿機(UltimateHome 500)
2022年9月6日に第一子が誕生しました。
生活スタイルは2022年9月から大きく変わりました。
- 居住者:夫婦+子供1
- お休み:基本的には土日祝日休み
- 屋内の服装
夏:半袖半ズボン
冬:長袖長ズボン(薄手) - 室温目標
夏:25℃〜28℃
冬:22℃〜24℃ - 湿度目標
相対湿度:40%〜60%
絶対湿度:7g/kg〜13g/kg - 食洗機:1日に1回が基本
- 洗濯:
2日に1回が基本→ 1日に1回が基本
夏:洗濯機の乾燥機能を使用
冬:部屋干し・・・節電+加湿→ 洗濯機の乾燥機使用
※子育て中の今、乾燥機能は手放せず、冬でも使います - お風呂:
基本的にはシャワー
(快適な家になってからお風呂を欲しなくなった)
→基本的に毎日入浴(1月25日より子供が沐浴を卒業)
電力料金の仕組みをおさらい
一般的なご家庭で電気を使用した際の電気料金の算出方法をおさらいしておきます。
代表例として「東京電力エナジーパートナー」の「従量電灯B」の算出方法を示します。
使用量に対して、“単価”と“燃料費調整額”と“再エネ賦課金”が掛け算で計算されます。
如何に使用量を減らすかが、電力料金を抑える唯一の方法です。
電力使用予測(エネルギーパス協会の事前予測)
使用量予測 | 電気料金予測 | 電力単価 (1kWhあたり) |
---|---|---|
584kWh | 23,368円 | 40.0円 |
建設時(2021年)は電力単価:29.1円/kWhでしたが、2022年の年末実績では電力単価:40円/kWhとなりました。
そのため光熱費の予測計算は40円/kWhで再計算しています。
✔29.1円/kWhの年間光熱費予測:175,500円
✔40.0円/kWhの年間光熱費予測:241,237円
年間で65,737円の差が生じることになります。
契約中の電力会社とプラン
2024年1月現在の電力会社および、電力プランは下記です。
電力会社 | 電力プラン | 電力単価 | 特徴 |
---|---|---|---|
JAPAN電力 | くらしプランS | 電力量料金(400kWhまで):27.00 円 電力量料金(400kWh超過):26.00 円 | 基本料金がゼロ円 買電量が少ないと基本料金分お得 |
電力使用量
2024年1月(2024/1/1〜2024/1/31)の電力使用量は下記となりました。
予測使用量 | 2023年 実際の使用量 | 2024年 実際の使用量 | 予測との差 (予測比) | 前年との差 (前年比) |
---|---|---|---|---|
584kWh | 694kWh | 711kWh | +127kWh (122%) | +17kWh (102%) |
予測よりも多く使用しちゃってますね。
昨年の2023年に比べても少しだけ多いですが、誤差レベルです。
毎年思いますが、冬は予測との乖離が大きいです。
買電量
2024年1月(2024/1/1〜2024/1/31)の買電量は下記となりました。
2023年 買電量 | 2024年 買電量 | 前年との差 (前年比) |
---|---|---|
694kWh | 234kWh | ▲460kWh (34%) |
昨年は太陽光発電&蓄電池がありませんでしたので、電力使用量=買電量でしたが、今年は発電設備があるおかげで大幅に買電量は減少しました。
日別の電力使用量&買電量
1月1日の午前から1月2日の15時は不在となり、暖房も停止しました。
他の日と比べて半分以下の電気使用量ですので、暖房が如何に多くの電気を使用するかがわかります。
暖房以外にも給湯器、調理器具等もありますが…
電力料金
2024年1月(2024/1/1〜2024/1/31)の電力料金は下記となりました。
予測料金 | 2023年 実際の電力料金 | 2024年 実際の電力料金 | 予測との差 (予測比) | 前年との差 (前年比) |
---|---|---|---|---|
23,368円 | 27,844円 | 7,910円 | ▲15,458円 (34%) | ▲19,934円 (28%) |
内訳
項目 | 単価[円] | 買電量[kWh] | 金額[円] |
---|---|---|---|
基本料金(60A) | 0 | − | 0 |
電力量料金(1段料金) | 27.00 | 234.10 | 6,320.7 |
燃料費調整額 | 5.39 | 234.10 | 1,261.8 |
再生可能エネルギー発電進捗賦課金 | 1.40 | 234.10 | 327.7 |
合計 | 7,910 |
昨年と比べると大幅に電気料金は抑えられましたが、正直なところ5,000円以下には抑えたかったです。
夜間の暖房は必要ですので今の設備では限界ですね。
日別の電気料金
1月20日の天気は曇天で日中の発電が少なかったため、買電が多くなり1日の電気料金が635円と他の日に比べて倍以上となりました。
燃料費調整額の推移
我が家の歴代の燃料費等調整額です。
各電力会社で計算が異なるため、その当時契約していた電力会社も記載しています。
燃料費等調整額の高騰に伴い、国による電気料金軽減措置が行われています。
- 2023年2月〜9月分:▲7 円/kWh
- 2023年10月〜 :▲3.5円kWh
再エネ賦課金の推移
賦課金単価については、毎年度、当該年度の開始前に、再エネ特措法で定められた算定方法に則り、経済産業大臣が設定しています。
2023年(5月から翌年4月分)の再エネ賦課金は1.40円/kWhです。
2023年は燃料費高騰の影響で再エネ賦課金は減少しました。
2023年度の賦課金単価については、足元のウクライナ危機による急激な市場価格の高騰により、再エネ電気の販売収入(回避可能費用)が増加すること等から、以下のとおり、1kWh当たり1.40円となります。
経済産業省:再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2023年度以降の買取価格等と2023年度の賦課金単価を設定します
電力単価の推移(含む基本料金、燃料調整額、再エネ賦課金)
電力料金(基本料等含む)を電力使用量(買電量)で割った値です。
2022年は世界情勢の影響で燃料費等調整額は右肩上がりとなりました。
その後、国による軽減措置等もあり落ち着いていました。
2023年6月に跳ね上がっていますが、これは太陽光発電の稼働により買電量が大幅に減少したため、基本料金が占める割合が増えたことで単価が爆発しました。
太陽光発電の発電状況
我が家は2021年新築時は太陽光発電&蓄電池はありませんでしたが、電力高騰を考慮し2023年に増設を決意!
2023年6月から稼働させ運用しています。
そんな太陽光発電&蓄電池の運用状況をご紹介します。
2023年に導入し、2023年6月から運用を開始
- 太陽光発電パネル
・メーカー:Hanwha Q SELLS
・モデル:Q.PEAK DUO M-G11
・発電容量:400W×30枚=12kW - 太陽光パネルの設置条件
・屋根傾斜角:14.04度
・方位角:135度 - パワーコンディショナ
・メーカー:ダイヤゼブラ電機
・モデル:9.9kW 5回路モデル(EHF-S99MP5B) - 蓄電池
・メーカー:ダイヤゼブラ電機
・モデル:EIBS7
・蓄電容量:6.2kWh(実効容量)
▶蓄電池の運転モード
・運転モード:節エネ(日中の余剰電力で蓄電し、夜間放電する)
・使い切りレベル:0(残量0%まで放電する)
発電量
月別の発電量および、年の累積を示したグラフです。
メーカー(Q SELLS)のシミュレーションと2023年の実績も記載しています。
2024年1月の発電量は732kWhでした。
シミュレーションの654kWhに対しては、+78kWh(112%)となり8ヶ月連続で過達となりました。
電力使用量と発電量の収支
プラスは発電量、マイナスは使用量を示します。
グレーの線はその月の収支を示します。
日別の電力収支
理論値発電量は屋根の傾斜/向き、日射量などから求められた値です。
- システム容量:12kW
- 屋根傾斜角:14.04度
- 方位角:135度
- 温度損失:10,15,20(季節別)
- パワコン損失:5%
- その他損失:5%
電力自給率
電力自給率は下記の式で求めています。
平均電力自給率は61.3%です。
夜間の暖房使用が影響して、自給率は低迷しています。
一年で一番厳しいのは1月なのかな?
まだ通年で経験していないので、自給率ワーストがわかりません!
<電力自給率UPのポイント>
✔エコキュートの沸きあげは日中に行う
✔洗濯乾燥は日中に行う
✔食洗機は日中に使用する(1日分をまとめて洗浄)
✔夜間は極力電力を使わない💤
売電量
我が家では蓄電池も導入し、極力自己消費しようと考えています。
消費しきれない分に関しては売電を行っています。
売電金額
我が家の余剰電力はFIT制度(固定価格買取制度)によって16円/kWhで買い取られます。前述した電力単価と比べるととても安いですね。
2024年1月の売電量は213.1kWhでしたので、231.1kWh×16円=3,409円となります。
日別の売電金額
電力に関する金額収支(買電・売電の収支)
下記は電力料金を支出、売電金額を収入とした際の収支を示したグラフです。
2024年1月はマイナススタートとなりました。
これから発電量が増えていくので、2月からはプラス化してほしいところです。
太陽光発電&蓄電池の効果
ここでは、太陽光発電&蓄電池の有無でどれくらい電気料金が変わってくるのかを検証してみます。
この検証によって、設備を導入した効果を見える化したいと思います。
設備有無によって、相性の良い電力契約があるため、比較しているプランが異なります。
■設備あり(現在契約中の電力プラン)
JAPAN電力:くらしプランS
■設備なし
TEPCO:従量電灯B
太陽光発電&蓄電池の有無比較
- 設備あり:7,910円
- 設備なし:22,816円
差額:14,905円
設備導入の費用と効果額の関係
(利回り算出)
<太陽光発電&蓄電池導入費用>
- 設備導入費用:4,400,000円(税込み)
- 群馬県からの補助金(再エネ補助金):150,000円
導入費用:4,250,000円
<利回りの計算式>
- 利回り(一月分を年間換算) = 毎月の効果額 ✕ 12ヶ月 ÷ 設備導入費
- 利回り(年間)= 年間効果額 ÷ 設備導入費
2024年1月の設備導入効果額は18,314円となっております。
(売電:3,409円、設備有無の差額:14,905円)
年利計算すると5.2%です。
設備導入は電気代金の先払いの感覚ですが、毎月のキャッシュフローが楽になり心穏やかに過ごせています。
各電力会社の比較
2024年1月現在、我が家が契約している電力会社は「JAPAN電力」です。
太陽光発電&蓄電池が備わったことで、電気の買い方は大きく変わりました。
それは、買電量がものすごく少なくなったということです。
そうすると、気になってしまうのが「基本料金」です。
我が家は基本料金ゼロ円の「JAPAN電力」へ2023年8月分から切り替えました。
我が家の契約プラン以外ではいったいどうなるのか?気になります!
そこで、僕が気になる7社(8プラン)をピックアップして、電力料金の比較を行ってみました。
前提条件
<前提条件>
✔我が家はオール電化のため、60A(6kVA)での契約
✔東京電力管内
✔太陽光発電&蓄電池と相性の良いプランを優先
✔比較のためTEPCO従量電灯B等も記載する
※あくまで筆者調べのため、参考扱いでお願いします。
電力会社、プラン比較表
2023年は「タダ電」がとても強かったです。
しかし、料金の見直し(改悪)が発表されました。
タダ電の改悪は2023年5月29日にサービスが開始されて以降2回目です。
改悪の内容は下記のとおりで、2024年1月15日(月)の利用分から適用されるようです。
それでも、タダの範囲はあるからまだまだ最強かもしれないわよ!
ということで、2024年1月分の比較は改訂前後で電気料金を計算してみました。
変更日は1月15日ですが、1月1日から変更されたものとして計算しています。
電力料金の支払額レース(月間ランキング)
レース結果(タダ電旧電力料金)
レース結果(タダ電新電力料金)
2024年1月の安さランキング
🥇1位:Looopでんき…5,966円
🥈2位:シン・エナジー(夜フィット)…6,463円
🥉3位:シン・エナジー(きほん)…7,113円
4位:TEPCO(従量電灯B)…7,211円
5位:九電みらいエナジー…7,215円
6位:JAPAN電力…7,910円
7位:よかエネEAST電灯…9,575円
8位:タダ電…9,736円
2024年1月は買電量が234kWhとやや多かったこともあり、2023年12月の結果と比べると、入れ替わりが激しいです。
1位だったタダ電は最下位に転落(改訂前の料金の場合は3位)
我が家の契約するJAPAN電力も3位⇨6位と大きく後退。
基本料金ゼロ円組は、割高な単価となっているため、使用量が増えるとやっぱり不利ですね。
そんな中、基本料金ゼロ円のLooopでんきは、JEPXの市場価格が落ち着いていたことと、価格の上昇する夕方は蓄電池でカバーできたことで、1位に輝きました。
1位と8位の差額が、3,770円もあるのね。
同じ電気なのに不思議ね〜
12月〜2月は基本料金タダ組は不利とわかっているので、割り切って年間でどうかを見ることにしましょう。
電力料金の支払額レース(年間ランキング)
2024年の年間の電気料金レースの結果です。
我が家の応援(契約中)するJAPAN電力はスタートで大きく出遅れました!
3月以降の追い上げに期待しましょう!!
2023年は「タダ電」が圧勝という結果だったけど、2024年はどうなるかしら…
スタートだけ見ると、、、とても心配だわ。
JAPAN電力同様に3月以降は強いかもしれないので、引き続きウォッチしていきます。
そして、我が家の電力プラン選定を下記記事にまとめてあります。
参考にしてみてください。
電力会社の比較は下記のサイトが便利です。
是非ご家庭にあった電力会社を探してみましょう!!
エネチェンジでご家庭に適した電力会社を見つけよう!
まとめ
高気密高断熱住宅の採用は、日本の冬、特に1月の厳しい寒さに対応するための最適な解決策です。この記事では、高気密高断熱住宅が家庭にもたらす温かさ、エネルギー効率の良さ、そして電気料金の節約について詳しく掘り下げてきました。これらの住宅がいかにして冬の寒さを乗り越え、快適な居住環境を維持しつつ、経済的にも利益をもたらすかを、数値と事実に基づいて整理してみましょう。
- 平均温度:22.8℃(冬季目標:22℃〜24℃)(夏季目標:25℃〜28℃)
- 平均相対湿度:51.0%(目標:40%〜60%)
- 平均絶対湿度:8.9g/kg(目標:7g/kg〜13g/kg)
1月の平均屋内温度は22.8℃で目標温度内を推移しました。
湿度は51.0%で乾燥対策はGoodです。
1歳5ヶ月の宅郎Jrはお布団掛けても飛んでいきますが、風邪をひく心配がありません。
- 予測電力使用量:584kWh
- 予測電気料金:23,368円
- 実際の電力使用量:711kWh(予測比122%)
- 実際の買電量:234kWh(前年比34%)
- 実際の電気料金:7,910円(予測比34%)
※2022年9月から家族が増えました!在宅時間は大幅に増加!洗濯等の回数も増加しています。
※2022年11月から電気会社変更(Looopでんき → 九電みらいエナジー)
※2023年1月から子供が沐浴を卒業し、シャワー中心からお風呂中心へシフト
※2023年6月から太陽光発電&蓄電池を運用開始
※2023年8月から電力会社変更(九電みらいエナジー → JAPAN電力)
- 電気使用量は予測に対して122%でやや多い
- 昨年の使用量に対しては102%
- 1m2あたりの電気使用量:6.7kWh/月(711kWh÷106m2)
- 1m2あたりの電気料金:74.6円/月(7,910円÷106m2)
- 1kWhあたりの電気単価(基本料金含む):33.8円
2024年1月の我が家の電気使用量は711kWhで、予測値584kWhを大幅に超過しました。
太陽光発電&蓄電池によって、買電量は234kWhに抑えられ、電気料金は7,910円と一万円以下に抑えられました。
- 電力自給率:61.3%
- 太陽光&蓄電池の有無での電気料金差額:14,905円
- 売電電力量:213kWh
- 売電収益額:3,409円(売電単価:16円)
- 太陽光&蓄電池の効果額:18,314円(利回り5.2%)
電力自給率については、夜間の暖房が足を引っ張り61.3%と低迷しました。
太陽光&蓄電池の効果額は18,314円で投資額に対する利回りは5.2%(年換算)
投資額に見合ったお仕事をしてくれているという認識です。
2024年1月の安さランキング
🥇1位:Looopでんき…5,966円
🥈2位:シン・エナジー(夜フィット)…6,463円
🥉3位:シン・エナジー(きほん)…7,113円
4位:TEPCO(従量電灯B)…7,211円
5位:九電みらいエナジー…7,215円
6位:JAPAN電力…7,910円
7位:よかエネEAST電灯…9,575円
8位:タダ電…9,736円
2024年の電力料金レースが開幕しました!
1月中継所を1位で通過したのは、「Looopでんき」でした。
我が家の契約する「JAPAN電力」は6位と出遅れてしまいました。
そして、期待されていた「タダ電」は電力料金の改訂によって、最下位となりました。
引き続き、各社の比較を継続したいと思います。
高気密高断熱住宅が提供する利点は、冬の冷え込みが厳しい1月でも明らかです。屋内の快適な温度維持により、暖房費用の大幅な削減が可能となり、これは直接的に電気料金の節約に繋がります。さらに、結露やカビの発生リスクの低減、室内の乾燥問題の解消、そして暖かさの均一な分布によって、家全体が一年中快適な生活空間となります。また、太陽光発電システムとの組み合わせによる自給自足の高められた電力自給率は、電気料金のさらなる節約と環境への配慮を実現します。これらの特性は、高気密高断熱住宅が単に寒さから守るだけでなく、経済的および環境的持続可能性への貢献も大きいことを示しています。最終的に、これらの住宅は、快適性、経済性、そして環境への優しさを兼ね備えた、未来志向の住まいの選択肢と言えるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました!