9月といえば、普通は秋の涼しさが待ち遠しい季節。しかし、今年の9月は残暑が厳しく、外気温が30℃を超える日も多かったです。さて、そんな中、高気密高断熱住宅に住む我が家は、どのように過ごし、電気料金はどれくらいになったのか。そして、太陽光発電&蓄電池の効果はどれだけ実感できたのか。
ということで、群馬県の暑〜い残暑に高気密高断熱住宅がどれくらい抵抗できるのか?調査していきましょう!!
おさえておきたいポイントは相変わらずの断熱性能です!屋外の暑さを断熱し、冷やした屋内をキープすることです。まさに魔法瓶のようなお家に住むことで、無駄なエネルギーを抑えることができます。
我が家は断熱等級7(HEAT20 G3)の断熱性を有しますが、どのような住環境になり、その時の電気代がどの様になるのかを参考にしていただければと思います。
そして僕自身もすごく気になる電力の自給自足についてもしっかり見ていきたいと思います。
(2023年6月に後付した太陽光発電&蓄電池の効果検証)
どのくらいの断熱性能のお家にして、太陽光発電は何kWぐらい載せて、蓄電池は採用するのか?採用するとしたら何kWhぐらいの容量にするのか?というのを考えている方の参考になれば幸いです。
高気密高断熱(C値0.13cm2/m2、UA値0.23w/m2k)+太陽光発電&蓄電池のある暮らしをご紹介
- 9月の屋外/屋内の温湿度状況
- 9月の光熱費(JAPAN電力:くらしプランS)
- 太陽光&蓄電池の運用効果
- 電力会社の比較(支払額ランキング)
<結論>
- 9月の残暑をものともせず、我が家は一日中快適!
- 屋外の猛暑とは対照的に、室内は安定した快適温度を維持
- 屋内の平均室内温度は26.8℃
- 電気使用量は633kWh、買電量は125kWhのみ
- 電気料金はたったの3,087円(驚異的な低さ、太陽光&蓄電池の効果)
- 電力自給率は75%で、太陽光発電の余剰電力売電量は618kWh、売上9,896円
- 電力会社の支払額ランキング
🥇1位:シン・エナジー(夜フィット)
🥈2位:JAPAN電力
🥉3位:Looopでんき
お家づくりで後悔しないためのポイント
日本に於ける9月特有の悩みTOP5を確認してみます。
このお悩みに対して高気密高断熱住宅が対抗できる項目にアンダーラインを引いてみます。
- 室内の湿度とカビの発生
9月の日本は残暑が厳しく、湿度も高い。この湿度の高さが原因で室内にカビが発生しやすくなり、健康や住環境に悪影響を及ぼすことがある。 - 窓の結露
残暑と急な気温変動の間で、窓ガラスに結露が発生しやすくなる。これが原因で、カビの発生や室内の湿度の上昇が進むことがある。 - 冷暖房の選択の迷い
日中の暑さと夜間の冷え込みで、冷暖房の使い分けや温度設定に迷うことが増える。特に、節電を意識している家庭ではその選択が難しい。 - 台風による家屋へのダメージ
9月は台風のシーズンで、強風や大雨が家屋にダメージを与える可能性がある。屋根の瓦が飛んでしまう、雨漏りが発生するなどのトラブルが考えられる。 - 虫の侵入
9月はまだ気温が高く、室内への虫の侵入が増える月である。特に、蚊やゴキブリなどの害虫が室内に侵入しやすくなる。
9月の問題としては、まだまだ続く高温多湿と夜間との寒暖差には僕の周りも悩まされている人が多かったです。特に体調を崩して休んでしまう方も見かけました。
高気密高断熱住宅では、温度と湿度の悩みはかなり解消されます。また、基本的には窓を締め切っているので、虫の侵入もほとんどありません(時々玄関の開け締めで侵入)。
我が家では「快適な暮らし」は9月も絶好調です!と言いたいですが、実は日射が入りすぎて日中は少々暑く、冷房が必要になります。これは中間期で庇(ひさし)が効かなくなる問題です。
詳しく見ていきましょう!!
2023年9月の屋外状況
我が家はあるのは群馬県です。全国的にも暑い県として知られています。
そんな群馬県の気温状況を見てみましょう。
屋外の情報に関しては、気象庁のデータを用いています。
2023年9月の屋外気温@群馬県
群馬県の2023年9月の屋外気温を確認してみます。
平均気温と最高気温/最低気温をグラフ化しました。
グラフ下部の数字は一日の温度差の値です。
- 平均気温:26.6℃
(8月の29.4℃から-2.8℃) - 最高気温:36.0℃
(8月の37.2℃から-1.2℃) - 最低気温:17.0℃
(8月の23.0℃から-6.0℃)
9月は前半36℃を記録する猛暑日があったと思ったら、最高気温が24℃台まで下がっと思ったら、また30℃台に上がり、後半では最低気温が17℃まで下がりました。まるでジェットコースターの様な高低差でした。
こうして見てるだけで体調管理が大変そうよね。
現に出かける際の服装には悩んだもの🤔
このあと屋内の様子を見ていくけど、温度が一定だから外に出て寒い!と感じる日があったもんね。慌てて羽織る物を持ち出したよ!
住環境の記録:2023年9月1日〜9月30日
お家の基本スペック
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k(HEAT20・G3、断熱等級7)
- 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
- 換気システム:第1種全熱交換型
- 太陽光発電:なし → 12kW(2023年6月運用)
- 蓄電池:なし → 6.2kWh(実効容量)(2023年6月運用)
また、断熱性能、気密性能に関する「おさらい」はこちらの記事を参考にしてください。
太陽光発電と蓄電池を2023年6月から導入しました。設備の詳細は下記記事をご覧ください。
温度比較
- リビング(南側一等地)
- ロフト(高所注意!)
- 寝室(北側角部屋)
- 脱衣室(西側)
- 子供部屋(東側)
- 床下(基礎断熱=屋内扱い)
- 屋根裏(屋根断熱=屋内扱い)
各部屋の平均温度と屋外気温を折れ線グラフで表示しています。
ざっくりですがトレンドを掴めるかと思います。
屋内平均温度と温度差
平均温度のトレンドで全体感は捉えましたが、一日の温度変化が見えてきません。
そこで、平均温度と最高温度/最低温度を示し、一日の最大温度差を見ていきます。
※実際の居住スペースではない「床下」と「屋根裏」は除きます
それぞれの値をピックアップ
- 屋内平均温度:26.8℃(快適)
- 各計測点の最大温度差:3.2℃(9月17日)
- 目標温度域(夏季:25℃〜28℃、冬期:22℃〜24℃)に対して、平均温度は夏季目標の中央付近を推移
- 最大温度は29.4℃と高い(脱衣室)
- 最低温度は24.9℃と夏季にしては低め(床下)
9月17日に最大温度差3.2℃を記録しましたが、この高低差は脱衣室で発生しました。
9時台に26.2℃を記録し、16時台に29.4℃を記録しました。
先月もお伝えした通り、この温度上昇は洗濯乾燥機の熱によるものです。
この日の様子をグラフ化して見てみましょう。
屋外気温と各部屋の温度を表示します。
その上で、最大温度差を求めています。
乾燥機だけでこんなに温度上昇しないと思うので、恐らく日射によるものと思われます。もしかすると脱衣室のカーテンを開けっ放しにしたかもしれませんね。
朝はカーテンを開けないと暗いので開けっ放しにしたかもしれないね。
それでもピーク時の屋内温度差は1.8℃なので、極端にムラがあるわけじゃないね。
湿度比較
相対湿度[%]
馴染みのある相対湿度[%]で屋外と屋内を比較してみます。
屋内の湿度は各部屋(床下、屋根裏を除く5ヶ所)の平均値です。
- ■屋外の相対湿度
-
- 平均相対湿度:71.0%
- 最高相対湿度:95.0%(9月8日、9月23日)
- 最低相対湿度:39.0%(9月1日、9月29日)
- ■屋内の相対湿度
-
- 平均相対湿度:57.4%(床下、屋根裏除く)
- 最高相対湿度:73.0%(9月8日)
- 最低相対湿度:52.0%(9月29日)
屋外は相変わらずの高湿度で過ごしにくい日が続いていますね。
まだまだ、窓開け換気できる状況ではありません。
屋内の平均相対湿度は57.4%で目標とする40〜60%に納まっていますね。
屋外・屋内ともに相対湿度が高かったのは9月8日を確認してみましょう。
この日の天気は雨・曇・雷と一日を通して雨模様だったため、屋外の湿度変化は90%台を長時間維持していました。
それでも屋内はとても安定していて、平均56%を推移しています。
屋内最高湿度は脱衣室でお風呂上がりの時間帯に73.0%を記録しています。しかし、すぐに落ち着いてますね。
ジメジメお天気でもお家は中ではサラサラしていてとても過ごしやすい!!
これだけコントロールできるのも高気密(C値:0.13cm2/m2)&第一種換気システム(澄家)のお陰です。
加えて除湿機もいい仕事をしてくれています。
我が家の除湿機の紹介です。
お家の性能と相まって、一台で湿度コントロールを行えています。
パワフルなコンプレッサー式ですが、消費電力が少ないという優れものです!!
少々お値段は張りますが、昨今の電気料金高騰を考えるとオススメの一台です。
絶対湿度[g/kg]
湿度の実態を見るには、相対湿度よりも絶対湿度の方が一目瞭然です。
湿度変化を確認するために、絶対湿度で比較してみましょう。
絶対湿度は計算で求めています。
(絶対湿度[g/kg]:1kgの空気の中に含まれる水分量[g]を示した値)
- ■屋外の絶対湿度
-
- 平均絶対湿度:15.6g/kg
- 最高絶対湿度:19.9g/kg(9月16日)
- 最低絶対湿度:8.5g/kg(9月24日、9月25日)
- ■屋内の絶対湿度
-
- 平均絶対湿度:12.9g/kg(床下、屋根裏除く)
- 最高絶対湿度:17.6g/kg(9月18日)
- 最低絶対湿度:11.2g/kg(9月25日)
屋外の絶対湿度19.9g/kgは相当ジメジメしているので、屋内には決してそのまま入れては行けない空気です。
屋内平均絶対湿度は12.9g/kgで目標とする7〜13g/kgに対してギリギリ納まっています。
平均絶対湿度が最も高かったのは9月28日でしたので、その日をピンポイントで確認してみます。
この日は冷房を朝7時まで停止していました。
そして、朝食の準備や身支度で湿度が放出され、全体的に湿度が高まった可能性があります。
後述のクール暖の温度設定で確認してみます。
ちょっと高めだけど、その時言われても気が付かないかもしれないね。
クール暖(&エコヌクール):水温設定
クール暖(エコヌクール)の水温設定と平均温度の関係をグラフにしました。
(水温設定:棒グラフ、平均温度:折れ線グラフ)
クール暖を使用する上で、露点温度との関係性が重要だと考えています。
夏季であれば、露点温度を下回る設定とすることで、除湿効果が得られます。
冬季であれば、露点温度を下回る場所を屋内に作らないことで、結露を防止できます。
下記は露点温度とクール暖の設定温度を示したグラフです。
9月23日辺りから水温設定(棒グラフ)が最低露点温度(グレーの折れ線グラフ)を上回ってます。
これが何を意味するかと言うと、クール暖のパネルで発生していた結露水が気化してしまうということです。
そうすると室内の湿度は上昇することになります。
これが9月後半の湿度上昇を招いたと思われます。
光熱費紹介
光熱費に関わる基本情報のご紹介です。
断熱性能はHEAT20 G3(断熱等級7)です。
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k
- 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
- 換気システム:第1種全熱交換型
- 太陽光発電:12kW
- 蓄電池:6.2kWh(実効容量)
オール電化です。
- 冷暖房設備
協立エアテック:クール暖(輻射式冷暖房) - 換気設備
マーベックス:澄家(全熱交換型第一種換気) - 給湯設備
三菱:エコキュート(Sシリーズ460L) - 調理器具(IH)
三菱:ユーロスタイルIH(グリルなし) - 食洗機
BOSCH:60cmビルトイン食洗機(SMV46TX016) - 洗濯機
SHARP:ドラム式洗濯乾燥機(ES-W113) - 除湿機(梅雨、夏時期のみ使用)
三菱:衣類乾燥除湿機(MJ-M120PX)
エレクトロラックス:除湿機(UltimateHome 500)
2022年9月6日に第一子が誕生しました。
生活スタイルは2022年9月から大きく変わりました。
- 居住者:夫婦+子供1
- お休み:基本的には土日祝日休み
- 屋内の服装
夏:半袖半ズボン
冬:長袖長ズボン(薄手) - 室温目標
夏:25℃〜28℃
冬:22℃〜24℃ - 湿度目標
相対湿度:40%〜60%
絶対湿度:7g/kg〜13g/kg - 食洗機:1日に1回が基本
- 洗濯:
2日に1回が基本→ 1日に1回が基本
夏:洗濯機の乾燥機能を使用
冬:部屋干し・・・節電+加湿→ 洗濯機の乾燥機使用
※子育て中の今、乾燥機能は手放せず、冬でも使います - お風呂:
基本的にはシャワー
(快適な家になってからお風呂を欲しなくなった)
→基本的に毎日入浴(1月25日より子供が沐浴を卒業)
電力使用予測(エネルギーパス協会の事前予測)
消費量予測 | 光熱費予測 | 電力単価 (1kWhあたり) |
---|---|---|
584kWh | 23,368円 | 40.0円 |
建設時(2021年)は電力単価:29.1円/kWhでしたが、2022年の年末実績では電力単価:40円/kWhとなりました。
そのため光熱費の予測計算は40円/kWhで再計算しています。
✔29.1円/kWhの年間光熱費予測:175,500円
✔40.0円/kWhの年間光熱費予測:241,237円
年間で65,737円の差が生じることになります。
電力料金の仕組みをおさらい
一般的なご家庭で電気を使用した際の電気料金の算出方法をおさらいしておきます。
代表例として「東京電力エナジーパートナー」の「従量電灯B」の算出方法を示します。
使用量に対して、“単価”と“燃料費調整額”と“再エネ賦課金”が掛け算で計算されます。
如何に使用量を減らすかが、電力料金を抑える唯一の方法です。
電力使用量と光熱費
2023年9月(2023/9/1〜2023/9/30)の使用量と光熱費は下記となりました。
電力会社:JAPAN電力(くらしプランS)※2023年8月分よりJAPAN電力へ切替え
- 電力使用量:633kWh
- 電力買電量:125kWh
- 電力料金:3,087円
- 電気使用量は予測に対して108%
- 昨年の使用量に対しては111%
- 1m2あたりの電気使用量:6.3kWh/月(663kWh÷106m2)
- 1m2あたりの電気料金:29.1円/月(3,087円÷106m2)
- 1kWhあたりの電気単価(基本料金含む):24.7円
使用量は予測に対して108%なのでやや多い程度です。
太陽光発電&蓄電池のお陰で買電は少なく抑えられたため、請求額は3,087円で予測および、2022年実績に対して20,000円ほど低く抑えられています。
太陽光発電&蓄電池の効果については後述します。
内訳
項目 | 単価 [円] (前月比) | 使用量 [kWh] (前月比) | 金額 [円] (前月比) |
---|---|---|---|
基本料金(60A) | 0 | − | 0 (0%) |
電力量料金(1段料金) | 27.00 (-%) | 125 (94%) | 3,375.0 (94%) |
燃料費調整額 | -5.82→-3.64 (37%) | 125 (94%) | -455.0 (41%) |
再生可能エネルギー発電進捗賦課金 | 1.40 (100%) | 125 (94%) | 175.00 (94%) |
年間累計
エネパス予測および、昨年(2022年)・今年(2023年)の実績使用量・光熱費の累計グラフです。
2023年6月より太陽光&蓄電池を稼働させたため、累計光熱費の上昇が抑えられています。このギャップが導入に対する費用効果と考えていいと思います。この効果については後述します。
燃料費等調整額・再エネ賦課金の推移
燃料費等調整額
燃料費調整額は8月からやや反発し▲3.64円/kWhです。需要が高まる冬に向かって上昇していきそうですね…
2月からは、国による電気料金軽減措置(低圧:▲7円/kWh)が織り込まれた金額となっていますが、10月からは半減の▲3.5円/kWhになります。
再エネ賦課金
2023年(5月から翌年4月分)の再エネ賦課金は1.40円/kWhです。
2023年は燃料費高騰の影響で再エネ賦課金は減少しました。
2023年度の賦課金単価については、足元のウクライナ危機による急激な市場価格の高騰により、再エネ電気の販売収入(回避可能費用)が増加すること等から、以下のとおり、1kWh当たり1.40円となります。
経済産業省:再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2023年度以降の買取価格等と2023年度の賦課金単価を設定します
電力単価の推移
基本料金を含めた電力単価の推移を示します。
太陽光発電&蓄電池の効果で買電量が少なくなった利点を活かし、基本料金ゼロ円の電力会社(JAPAN電力)とすることで、基本料金を含む電力単価は24.8円です。
電気使用量の分析
電気使用量のは屋外気温との関係が密接と考えています。
その他因子も含めて分析してみます。
電気使用量と因子の相関分析
相関分析を用いて電気使用量との関係性を分析してみます。
電気使用量に関係する因子(5つ)について相関係数を算出します。
- 屋外平均気温
- 屋外最高気温
- 屋外最低気温
- 日照時間
- 屋内平均温度
相関係数 | 相関の強さ |
---|---|
1.0〜0.7 | 強い正の相関 |
0.7〜0.5 | 正の相関 |
0.5〜-0.5 | 相関なし |
-0.5〜-0.7 | 負の相関 |
-0.7〜-1.0 | 強い負の相関 |
9月は屋外平均気温との相関が強く現れています。
気温が低くなり、冷房の負荷・使用頻度が現象したため、電力の使用量に差が生じたと思われます。
2023年9月の電気使用量
- 電気使用量の“平均”は21.1kWh
- 電気使用量“最小値”は15.4kWh(9月26日)
- 電気使用量“最大値”は25.5kWh(9月10日、9月17日)
- 8月7日より除湿機の設定を見直したため電力使用量が増加
- 8月21日〜25日はクール暖の夜間ひかえめ運転を行わなかったため電力使用量が増加
屋外気温の低かった9月7日や9月下旬で電力消費量が減少していることがよくわかります。温暖化が進むと電力消費量も増えるということになりますが、そうすると発電所の負荷も増え、多くのCO2が排出され更に温暖化が進むという悪循環ですね。
2023年9月の電気料金
- 電気料金の“平均”は102.9円
- 電気料金“最小値”は0.87円(9月26日)
- 電気料金“最大値”は307.74円(9月21日)
- 2023年6月より太陽光&蓄電池の運用を開始
- 買電電力料金はかなり抑えられて平均102.9円
- 9月26日と9月27日は夜間の冷房停止によりほぼ電気料金が0円(蓄電池で賄えた)
- 9月8日と9月21日は天候が悪いため、太陽光発電による発電量が減少したため、電気料金も上昇
太陽光発電の運用実績
2023年6月より、太陽光発電&蓄電池の運用を開始しました。
どのような電力収支になっているのか、毎月確認していきたいと思います。
また、設備“あり”と“なし”で電気料金にどのような差があるかも比較したいと思います。
発電シミュレーションと実績
太陽光見積もり時の発電シミュレーションと実際の発電量を確認してみます。
発電量はシミュレーションに対して大幅過達です。
今のところ4ヶ月連続で過達となりとても頼もしいです。
電力収支(daily)
プラスは発電量を示します。
マイナスは使用量を示します。
グレーの線はその日の収支を示します。
参考として、理論値発電量についても示しています。
理論値発電量は屋根の傾斜/向き、日射量などから求められた値です。
- システム容量:12kW
- 屋根傾斜角:14.04度
- 方位角:135度
- 温度損失:10,15,20(季節別)
- パワコン損失:5%
- その他損失:5%
理論値発電量よりも多く発電してくれていることは頼もしいですね。
今後も引き続き太陽光発電さんには頑張って頂きたいです。
※収支が大きくプラスですが、曇や雨の日、冬の短い日照時間を想定して大きい容量の12kWを搭載しました。
発電状況(pickup)
電力収支がトップとワーストの一日を比較してみましょう。
電力収支トップ:2023/9/1
電力収支ワースト:2023/9/21
9月21日は発電できずに買電が進んでしまいました。
蓄電池もスカスカです😥
電力自給率
電力自給率は下記の式で求めています。
平均電力自給率は75.0%です。
天気の悪かった9月8日と9月21日が著しく低いですね。
逆に9月26日、27日の自給率は100%でした。
夜間の冷房停止で昼は太陽光、夜は蓄電池で100%達成です。
こんな日が続くといいんですけどね〜
<電力自給率UPのポイント>
✔エコキュートの湧きあげは日中に行う
✔洗濯乾燥は日中に行う
✔食洗機は日中に使用する(1日分をまとめて洗浄)
✔夜間は極力電力を使わない
売電収入
我が家のFIT契約は2023年のため、売電単価は16円となります。
売電価格は16円のため、あまり売るメリットはありませんが、捨ててしまうよりは100倍マシなため、せっせと売電します。
2023年9月は618kWhの売電となり、9,896円の売上となりました。
太陽光&蓄電池の有無比較
ここでは、太陽光&蓄電池の有無でどれくらい電気料金がか変わってくるのかを比較します。
設備有無によって、相性の良い電力契約があるため、比較しているプランが異なります。
■設備あり(現在契約中の電力プラン)
JAPAN電力:くらしプランS
■設備なし
TEPCO:従量電灯B
- 設備あり:3,087円
- 設備なし:18,668円
差額:15,581円
設備導入の費用と効果額の関係
(利回り算出)
<太陽光発電&蓄電池導入費用>
- 設備導入費用:4,400,000円(税込み)
- 群馬県からの補助金(再エネ補助金):150,000円
導入費用:4,250,000円
<利回りの計算式>
- 利回り(一月分を年間換算) = 毎月の効果額 ✕ 12ヶ月 ÷ 設備導入費
- 利回り(年間)= 年間効果額 ÷ 設備導入費
2023年9月の設備導入効果額は25,477円と大きな額です。
日照時間、日射角度も落ちてきているため減少していますが、導入効果としては大きいと感じます。
年利計算すると7.2%です。
電気料金が高騰している世の中ですが、太陽光&蓄電池があることで「心穏やかに過ごす」ことができます。
電力会社の比較
2023年9月現在、我が家が契約している電力会社は「JAPAN電力」です。
太陽光&蓄電池が備わったことで、電気の買い方は大きく変わりました。
それは、買電量がものすごく少なくなったということです。
そうすると、気になってしまうのが「基本料金」です。
我が家は基本料金ゼロ円の「JAPAN電力」へ2023年8月分から切替えました。
我が家の契約プラン以外ではいったいどうなるのか?気になります!
そこで、僕が気になる6社(7プラン)をピックアップして、電力料金の比較を行ってみました。
<前提条件>
✔我が家はオール電化のため、60A(6kVA)での契約
✔東京電力管内
✔太陽光&蓄電池と相性の良いプランを優先
✔比較のためTEPCO従量電灯B等も記載する
※あくまで筆者調べのため、参考扱いでお願いします。
- TEPCO(従量電灯B):4,225円
- 九電みらいエナジー(dポイントNプラン):4,222円
- シン・エナジー(きほん):3,447円
- シン・エナジー(夜フィット):2,719円
- よかエネEAST電灯:5,099円
- Looopでんき(スマートタイムONE):3,114円
- JAPAN電力(くらしプランS):3,087円
🥇1位:シン・エナジー(夜フィット)
🥈2位:JAPAN電力
🥉3位:Looopでんき
4位:シン・エナジー(きほん)
5位:九電みらいエナジー
6位:TEPCO(従量電灯B)
7位:よかエネEAST電灯
※シン・エナジー(夜フィット)は10月から料金変更が予定されています(値上げ)
我が家で契約中の「JAPAN電力」は電力単価が少々割高ですが、基本料金ゼロ円なので使用量の少ないご家庭には向いている電力会社だと思います。
我が家の電気代も過去最安水準です。
電力会社の比較は下記のサイトが便利です。
是非ご家庭にあった電力会社を探してみましょう!!
エネチェンジでご家庭に適した電力会社を見つけよう!
まとめ
2023年の9月は、残暑が厳しく、室内温度を快適に保つのが難しい季節です。特に日射角度が下がってくる中間期のため、庇(ひさし)による日射遮蔽が難しく、不要な日射取得が増えてしまいます。
屋外の平均気温は26.6℃と非常に高く、私たちの高気密高断熱住宅にとっても日射遮蔽が最も厳しい季節の一つであることを改めて実感させられました。それでも、我が家の屋内平均温度は26.8℃を維持し、最大温度差は3.2℃に抑えることができました。
電気使用量は633kWhでしたが、買電量はたったの125kWhに留まり、電気代は3,087円(基本料金含む)と驚くほど低く抑えられました。太陽光発電と蓄電池がなければ、18,668円(TEPCO 従量電灯Bで試算)になるところを考えると、設備の有無による差額は15,581円にもなります。電力自給率は75%に加えて、太陽光発電の余剰電力売電量は618kWhで、9,896円の売上がありました。これらの数字を合わせると、太陽光発電&蓄電池の効果は合計25,477円となります。
今回の結果からも分かるように、高気密高断熱住宅はエネルギー効率が高く、特に厳しい季節でも屋内を快適に保つことが可能です。また、太陽光発電と蓄電池の組み合わせにより、電気料金の大幅な削減が実現されました。これから家づくりを考える方々にとって、この実例を参考にしていただければ幸いです
家を建てる際は、このようなエネルギー管理と快適性の両立を目指したいですね。
- 平均温度:26.8℃(冬季目標:22℃〜24℃)(夏季目標:25℃〜28℃)
- 平均相対湿度:57.4%(目標:40%〜60%)
- 平均絶対湿度:12.9g/kg(目標:7g/kg〜13g/kg)
9月の平均屋内温度は26.8℃で目標の25℃〜28℃内をキープ。
湿度は57.4%で夏場にしては抑えられていて、ダニの増殖が抑制できていると思います。
- 予測電力使用量:584kWh
- 予測電気料金:23,368円
- 実際の電力使用量:633kWh(予測比108%)
- 実際の電気料金:3,087円(予測比13%)
- 電力自給率:75.0%
※2022年9月から家族が増えました!在宅時間は大幅に増加!洗濯等の回数も増加しています。
※2022年11月から電気会社変更(Looopでんき → 九電みらいエナジー)
※2023年1月から子供が沐浴を卒業し、シャワー中心からお風呂中心へシフト
※2023年6月から太陽光発電&蓄電池を運用開始
※2023年8月から電力会社変更(九電みらいエナジー → JAPAN電力)
- 電気使用量は予測に対して108%
- 昨年の使用量に対しては111%
- 1m2あたりの電気使用量:6.3kWh/月(663kWh÷106m2)
- 1m2あたりの電気料金:29.1円/月(3,087円÷106m2)
- 1kWhあたりの電気単価(基本料金含む):24.7円
使用量はエネルギーパス協会の予測をやや上回りました。
残暑で夜間も冷房を使用する季節ですが、電力自給率が75%もありありがたい。
高気密高断熱の暮らしを分かりやすく伝えることができたでしょうか?
高気密高断熱の住宅がもたらす快適さと経済性、この9月の挑戦を通して、その実態をお伝えできたかと思います。
いかがでしたでしょうか?
実際にこの生活を体験すると、その快適さに驚き、もはや以前の暮らし方には戻れなくなってしまいます。
これから家づくりをお考えの皆様、ぜひ高気密高断熱住宅の宿泊体験(最寄りの高気密高断熱を取り扱う住宅会社)をしてみてください。私たちの経験が皆様のお役に立てれば、これほど嬉しいことはありません。次回のブログでも、また有益な情報をお届けできることを楽しみにしています。
ありがとうございました!