こんにちは、宅郎です。
家族で暮らす高気密高断熱住宅では、2023年6月に太陽光発電と蓄電池を導入しました。
僕たちの生活と財布にどのような変化があったのかをご紹介します。
在宅率の増加による電力使用量の上昇にも関わらず、売電収入や電力料金の大幅削減が実現しました。
これからお家を建てる方や、太陽光発電・蓄電池の導入を検討されている方の参考になれば幸いです。
- この記事では、高気密高断熱住宅での太陽光発電と蓄電池導入の効果を2023年の実績データに基づいて詳細に分析します。
- 実際にどの程度の経済的節約が可能になったのか、電力使用量、買電量、電力料金、売電量、売電金額、そして収支の6つの視点から紹介します。
- 電力プラン選びに関する貴重なデータも共有し、料金改訂による影響を考慮した上での電力会社選びの重要性についても触れます。
<結論>
- 太陽光発電と蓄電池の導入により、電力使用量が前年比+16.5%増加(生活スタイルの変化)したにも関わらず、電力料金は58%減少し、年間で112,423円の節約に成功しました。
- 2023年の売電収入は75,209円で、電力会社の選択を見直すことで、さらに経済的利益を最大化する機会が明らかになりました。
- エネルギー自給自足の実現と電力料金の削減が可能であり、2023年のデータはこれを具体的に実証しています。
基本条件
電力の詳細に入る前に基本条件について確認しておきます。
お家の基本スペック
電力の使用量に影響するお家の基本スペックは下記のようになっております。
断熱性能はHEAT20 G3(断熱等級7)です。
6地域ですので、数値上は断熱等級7を上回っています。
- 面積:106m2(32坪)
- 階数:平屋(勾配天井、ロフトあり)
- 断熱性能(UA値):0.23w/m2k
- 気密性能(C値):0.13cm2/m2
- 工法/構想:木造軸組工法
- 換気システム:第1種全熱交換型
太陽光発電&蓄電池
太陽光発電&蓄電池に関しては、新築時にはありませんでした。
2023年に既存宅に設置し、同年6月から運用を開始しました。
- 太陽光発電パネル
・メーカー:Hanwha Q SELLS
・モデル:Q.PEAK DUO M-G11
・発電容量:400W×30枚=12kW - 太陽光パネルの設置条件
・屋根傾斜角:14.04度
・方位角:135度 - パワーコンディショナ
・メーカー:ダイヤゼブラ電機
・モデル:9.9kW 5回路モデル(EHF-S99MP5B) - 蓄電池
・メーカー:ダイヤゼブラ電機
・モデル:EIBS7
・蓄電容量:6.2kWh(実効容量)
▶蓄電池の運転モード
・運転モード:節エネ(日中の余剰電力で蓄電し、夜間放電する)
・使い切りレベル:0(残量0%まで放電する)
太陽光発電と蓄電池に関する詳細は下記の記事をご確認ください。
生活スタイル
生活スタイルは「家中どこでも一年中快適」がモットーです。
- 居住者:夫婦+子供1
- お休み:基本的には土日祝日休み
- 屋内の服装
夏:半袖半ズボン
冬:長袖長ズボン(薄手) - 室温目標
夏:25℃〜28℃
冬:22℃〜24℃ - 湿度目標
相対湿度:40%〜60%
絶対湿度:7g/kg〜13g/kg - 食洗機:1日に1回が基本
- 洗濯:1日に1回が基本
夏:洗濯機の乾燥機能を使用
冬:洗濯機の乾燥機使用
※子育て中の今、乾燥機能は手放せず、冬でも使います - お風呂:基本的に毎日入浴
電力契約
2023年6月から太陽光発電&蓄電池の運用を開始し、電気の使い方が大きく変化したため電力会社の見直しを行いました。
電力会社の切り替えは2023年8月に行い、「九電みらいエナジー」から「JAPAN電力」に変更しました。
JAPAN電力を選んだ理由は主に3つあります。
- 基本料金がゼロ円で、我が家のように買電量が少ない家庭には最適である。
- 電力高騰のリスクはあるが、電力自給率が高い我が家には影響が極めて小さい。
- 基本料金が0円の中でも単価が最も安い。
見直しに関する詳しい内容は下記の記事を参考にしてください。
そして、気になる電力会社(電力プラン)を毎月ウォッチしています。
2023年12月時点の一覧は下記になります。
電力使用量など分析
ここからは本題の電力使用量や電気料金などを見ていきます。
参考として、太陽光発電&蓄電池がなかった2022年の情報も合わせて見ていきたいと思います。
電力使用量
こちらが2023年の電力使用量です。
2022年と2023年を比較すると、電力使用量はそれぞれ5,700kWhと6,643kWhでした。2023年は在宅率が増加したことが主な理由です。僕たちの家庭では、特になっちゃんと宅郎Jrが家にいる時間が増え、電気をより多く使うようになりました。これにより、電気使用量は前年比で約16.5%増加しました。
宅郎Jrちゃんは2022年の9月生まれだもんね。
快適なお家ですくすく育ちましたよ〜
成長真っ最中!
毎日のお家探索が楽しみ〜
ちなみに、エネルギーパス協会の事前予測では、6,031kWhなので2023年は使い過ぎてるかな。2022年は逆に少なかったみたいだね。
買電量
2022年は使用量=買電量でしたが、2023年の6月からは太陽光発電&蓄電池により状況が一変します。
その様子を確認してみましょう。
太陽光発電で発電した電力を自宅で使い、余った分は蓄電池に保存することで、昼夜を問わず太陽の恵みを活用できるようになりました。これにより、電力の買い入れ量は2022年の5,700kWhから2023年は3,253kWhへと大幅に減少し、実に57%の削減に成功しました。
一年で最も電気を使用する1月と
2月の効果が分からないけど、2024年のまとめでは更に凄い効果が聞けることを楽しみにしてるわね。
引き続き、状況確認を継続します!!
電力料金
買電量が減少したことで、電気料金の削減も大きかったはずです。
同様にグラフで確認してみましょう。
結果として、電力料金も大幅に減少。2022年の194,027円から2023年は112,423円へと58%もの削減が実現しました。なっちゃんも、毎月の電気代の請求を見るたびに驚いています。2024年は年初からこのシステムの恩恵を受けられるため、さらなる節約が期待できます。
グラフで見ると一目瞭然ね!
上昇率がフラットになり過ぎてびっくりしちゃう😲
売電による収入
太陽光発電の運用により電力使用量の削減が図れましたが、同時に「売電」という収入も頂けます。
下記は売電量になります。
2023年は太陽光発電を始めてから、年間で4,701kWhの電力を売電しました。
2022年は売電設備がなかったため、売電はありませんでしたが、2023年にはFIT(固定価格買取制度)のおかげで、16円/kWhの単価で75,209円の収入を得ることができました。家計にとっては非常にありがたい追加収入です。
年間の収支
電気料金と売電金額を支出と収入とした際の収支を確認してみます。
太陽光発電&蓄電池の導入により、年間の収支も大きく改善しました。2022年は電力料金のみで194,027円の赤字でしたが、2023年は売電収入を考慮すると、赤字は37,214円にまで減少しました。
さらに、設備導入後の収支だけを見ると、12月を除く月でプラス収支となり、56,799円の黒字となりました👇
そ〜んなにプラスになっちゃうの?
本当にビックリしちゃう!!
夜間の電力使用量が多い上に、日照時間も日射量も少ない1月、2月が未経験ではありますが、年間を通してプラスであることは間違いありませんね。
設備導入による効果
最後に、設備導入による効果をお伝えします。2023年の6月から稼働したこのシステムにより、わずか7ヶ月で182,150円(※)の効果がありました。設備導入費は4,250,000円でしたが、既に利回りは7.3%を達成しています。2024年には1年間フルで稼働させることで、より正確な利回りを計算できることを楽しみにしています。
※:設備導入効果の求め方
①売電収入
②設備有無での電気料金差額
⇨①+②=設備導入効果額
まとめ:高気密高断熱住宅でのエネルギー変革の効果
僕たちの家族が体験した高気密高断熱住宅でのエネルギー変革は、経済的な利益はもちろん、日々の生活にもポジティブな影響をもたらしました。ここで、この変革がもたらした具体的な成果をまとめてみましょう。
- 電力使用量の増加と対策
在宅率増加に伴い電力使用量は16.5%増加。
太陽光発電と蓄電池導入で、使用量増加にもかかわらず電力の自給自足が可能に。 - 経済的な効果
買電量は57%減少、電力料金は58%削減。
売電による追加収入は75,209円。
年間収支は大幅に改善し、設備導入後はプラス収支。 - 設備導入の長期的な見通し
2023年の7ヶ月間で得られた効果額は182,150円。
設備導入による利回りは7.3%と高く、2024年にはさらに正確な数値が期待される。
この1年間で得られた知見と経験は、高気密高断熱住宅に住む僕たちにとって大きな価値があります。なっちゃんと宅郎Jrが快適に過ごせる家庭環境を維持しながら、経済的な負担を減らし、環境にも優しい生活を実現できたことは、まさに一石三鳥の成果です。この記事が、同様の住宅をお考えの方々にとって、有益な情報となることを願っています。
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おまけ
おまけとして、僕が気になる電気料金プランの支払額ランキングを発表します。
これは、我が家が各社と契約していたら、支払ったであろう金額を算出し比較したものです。
但し、太陽光発電&蓄電池が導入された2023年6月からのデータになります。
また、各社情報をホームページ等から入手し計算したため、誤りがあるかもしれませんので参考程度に御覧ください。
比較した電力プラン
比較した電力プランは下記の8プランです。
比較の条件は我が家をベースとしていますので、各ご家庭に合うかご確認をお願いします。
<前提条件>
✔我が家はオール電化のため、60A(6kVA)での契約
✔東京電力管内
✔太陽光&蓄電池と相性の良いプランを優先
✔比較のためTEPCO従量電灯B等も記載する
※あくまで筆者調べのため、参考扱いでお願いします。
電力会社・プランの比較に役立つ「エネチェンジ」
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電力料金ランキング
2023年6月〜12月の電気料金を比較結果がこちら👇
2023年6月〜12月の電気料金ランキング
🥇1位:タダ電…5,169円
🥈2位:Looopでんき…15,212円
🥉3位:JAPAN電力…15,283円 ←契約中
4位:シン・エナジー(夜フィット)…17,430円
5位:シン・エナジー(きほん)…21,415円
6位:TEPCO(従量電灯B)…23,683円
7位:よかエネEAST電灯…24,412円
8位:九電みらいエナジー…26,077円
「タダ電」は2024年1月15日より改訂が行われました。
訂内容に基づく新しいプランは、料金構造においていくつかの重要な変更が行われるようです。
無料で利用できる電力量が毎月6,500円分から5,000円分へと下がり、5,000円を超える利用がある場合には新たに基本料金280円が発生します。また、単価も65円から70円へと上昇し、燃料費調整額の算出方法にも変更が加わります。
さて、おまけとして、2023年6月から12月までの各電力プランの電気料金ランキングをご紹介します。僕たちは「JAPAN電力」に契約しており、実際の料金は15,283円でしたが、ランキングでは3位でした。
意外だったのは「タダ電」の圧倒的な低料金。たった5,169円でランキング1位だったのよね。2位は「Looopでんき」で、15,212円と僅差だったみたい。この結果を見ると、電力会社選びがいかに大切かが分かります。特に、太陽光発電と蓄電池を併用する場合、プランの選択が家計に大きな影響を及ぼすことが明らかです。
電力会社の選択は、ただ安いだけではなく、自宅のエネルギー利用状況やライフスタイルに合わせた最適なものを選ぶことが肝要です。
また、僕たちも契約しているのですが、新電力は燃料費高騰による電気代値上げ起きるリスクもあります。
いつの間にか電気単価が凄く上がってた!なんてこともありますので、こまめに電気料金を確認しない方は、規制料金のTEPCO従量電灯Bなどを選択する方が賢明でしょう。
僕たちの情報が少しでもお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!